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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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紅い狼との邂逅

皆様今日は♪
それでは第3話をお送りします。

気が付いたら牢屋に居た夕鈴。
その目の前に現れた人物とは―――?

―――――――――――――――――――――――――――――――

【パラレル】
【現代・原作どちらも出ます】



夕鈴は突然の後方からの声に心臓と体が跳ねた。
鉄格子から離れて壁際に寄って、後方に振り返った。

「だ、誰っっ!?」

緊張でドキドキする心臓を抑えながら、夕鈴は相手を仰ぎ見る。
月明かりで相手の姿は確認できるものの、顔はよくわからない。
でも、そんな中でも瞳は紅いことがわかる。それはまるで獰猛な狼を彷彿とさせた。
暫し言葉を失っていると、その紅い狼が口を開いた。

「誰だと?それはこちらの台詞だ。お前は何者だ。どのような目的があって後宮に忍び込んだ。」

忍び込んだ?何の話?
それに…こうきゅう?…どこかで聞いたことがある気がする…。
歴史の授業で…王様の奥さんが住む場所、だったかしら?確か『後宮』でいいはずだ。
…あれ?この人今何て言った?後宮に忍び込んだ?誰が?…私が?!

「何の話ですか!?忍び込んだって…私は自分の部屋にいただけですよ!?」
「…可笑しなことを。お前がいたのは後宮の庭園だ。後宮に住む妃や女官、侍女以外、誰も入ることは許されていない。それに誰もお前を見たことが無いという。お前の部屋などあるものか。」
「そんな…!嘘じゃありません!私は本当に自分の部屋にいました!」
「話のわからない奴だな。お前がいたのは部屋ではない。庭園だ。そこに倒れていた。」

夕鈴は目が覚めた時よりもますます混乱した。
庭園?私はそこにいたというの?倒れてた?
だって部屋に、自分の部屋にいただけなのに?
それがどうやって庭に倒れているという状況に変わるのか。

「…それで、お前は何者だ?その格好…この国の者ではないな?」

夕鈴はハッとした。そうだ、そもそも…ここはどこなのだ。
後宮とか何とかわけのわからない事を言っているが、それを言っている人の格好も変だ。
時代劇の…コスプレ?
普通の人が着る服装じゃない。今ではそんなの日常生活では誰も着ない。

「…答えぬのか。」

温度が少し下がったような気がする。元々温かい場所じゃないだけに、風邪を引きそうだ。そもそも雨に濡れて、タオルで少し拭いただけなので、まだ乾いていない。
ともあれ、今は目の前の人物の質問に答えた方が良さそうだ。

「あ、あの、私は汀 夕鈴と言います。白陽省の乾隴、章安区に住む高校生です!家はちょっと貧乏で生活が大変だけど、真面目で誠実に生きているつもりです!悪いことなんて一度もしていません!あの、そしてここはどこですか?!」

まくしたてる夕鈴に、相手は少し毒気を抜かれたようだ。先ほどのような冷気は消えていた。

「…名前は分かった。章安区と言えば、下町だな。そこに住むこうこうせい、とはどういう事だ。そのような名前のつくものなどあったか?」

相手の言う事に愕然とした。高校生が分からないとは、どういう所なのだ。
いや待て。その前に何か言ってなかったか?
章安区が…下町とかどうとか。章安区はあるのか。良かった。
…でも、下町なんて言い方してたかしら?

「ここが何処かとか言っていたな。お前はここが何処かも分からずに忍び込んだのか?」
「だから忍び込んでないです!何処かわからないどころか、状況もわかりませんよ!」

もう開き直った。忍び込んだわけではないと言ってるのに。この人の中では忍び込む以外の選択肢がないのか。

「…ここは白陽国の王宮。お前がいたのは王の妃たちが住まう後宮の庭だ。」
「…はくようこく?おうきゅう?」

…なんだか聞いたことのある名前だ。白陽…とは、自分の住んでいる地域と同じ名前ではないか。
…はくようこく。もしかして『白陽国』?それって確か…
…白陽省が出来る前にあった国の名前では…?

「…え?」

どういうこと?だって白陽国は数百年昔に栄えた国で、今はもう、時代の民主化の流れで省になったはずよね。それくらいは(歴史の苦手な)私でも、自分の住む場所だもの、覚えてるわ。
そこの…王宮?
王宮…って、今は博物館になったところよね。私は未だに行ったことないけど、随分立派な外見よね。王の住んでいた場所なだけあるわ。

「…白陽国、王宮?」

思わず相手を見る。今では誰も着ないような、手の込んだ着物。話し方。
相手の言っている内容。嫌な可能性の一つを、鈍い私の頭がはじき出した。

「…あの、あなたは一体誰ですか?」

恐る恐る聞いてみる。
もしかしてドッキリの一種…だったとかだと、安心できるんだけど。

夕鈴の問いに、相手は少しの逡巡の後、口を開いた。

「私は…」
「陛下―――っ!!!」

その時、大きな声が牢屋に響き渡った。


――――――――――――――――――――――――――――

夕鈴必死です。このパラレル、こんな場面がちょくちょく出ます。
ちょっとうざくなるかもしれません。
夕鈴の混乱がメインテーマ(←え)を省略することなく書き綴っているので(・・;)

夕鈴が混乱している時は、たいてい私も書いている時に一緒に混乱していた時です(←それもどうなの?)

歴史は苦手な夕鈴でも、流石に自分の地域の由来位は覚えていたか♪(←評価が酷い(笑))

…ちなみに、ここまでの話数ですでに何個か伏線が出てます。
分かりますかね(・・;?


次回予告↓

牢屋に現れた男の言葉に混乱する夕鈴。
そこにさらに誰かがやってきた―――――――

次回!
第4話「思いついた、有り得ない発想
お楽しみに!

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「狼陛下の花嫁」の二次小説を書いています。
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