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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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悪戯の代償

皆様今日は!
今日も含めて2013年もあと3日!
今年の締めくくりを、悔いのないように過ごしたいと思います!(←何の抱負だ?

さて!
今回から「家出編」に入ります!
こちらは続き物なので、第~話というものが入りますよ~。

とある理由で、夕鈴は下町に来ていた。
その理由とは―――

―――――――――――――――――――――――――――

【パラレル】
【現代・原作どちらも出ます】



「おっ妃ちゃ~ん。陛下の事許してやってよ~。悪気はなかったんだしさ~。」
「冗談じゃないわよ浩大!あ、あんなこと、冗談でも質が悪いわ!」

ここは下町。
とはいっても、人通りがあるところではない裏通りだ。
瑤花さんも置いて一人で出てきてしまったところを浩大に見つかった。
一応、瑤花さんは付いて行こうとしたが、夕鈴は一人で行くと言って後宮を飛び出してしまったのだ。
夕鈴が黎翔に対して怒っているのにはわけがある。
それは昨夜のこと―――


…*… …*… …*… …*… …*… …*… …*… …*… …*…

『夕鈴。君はどうしてそんなに可愛いんだろうね。』
『へ、陛下…。そんなお言葉、勿体のうございます。』
『君は夫の言葉を信用してないのか…?』
『いえ…っ!そのようなことは…。ですが、私には過ぎたお言葉でございます。』

夜の後宮。
陛下が妃の部屋にお渡り、と瑤花さんから言われて待っていたところ、すぐに陛下が来た。
慌てて陛下の元に駆け寄ると、そのまま抱きしめられた。
まだ瑤花さん以外の侍女が居る手前、妃演技を止めるわけにはいかない夕鈴は、顔を真っ赤にし、鼓動が跳ねながらも対応した。
しかし、陛下は一向に侍女を下げる気配が無い。
どうしたのか、と戸惑っているといきなり抱き上げられた。

『へ、陛下っ!?』
『我が妃は軽いな。抱くのに、片手で足りるほどだ。』
『抱…っ!ご、ご冗談を…っ。陛下が思うほど、私は軽くなど…。』
『しかし現に、片手で事足りる。』

もう真っ赤になって俯くしかない。
夕鈴はこれでも鍛えているので、一般の女子よりも重いはずだ。
いちいち抱き上げないでほしい。恥ずかしい。
黎翔はすたすた長椅子の方へ歩き、夕鈴を抱き上げたまま座ってしまった。
侍女はまだ下げない。

『へ、陛下っ!降ろして下さいませ!』
『我が妃は温かい。政務で疲れた夫を癒してくれ。』
『そ…っ!』

そんな、と言いかけたが、侍女の手前そうもいかない。
仲良し夫婦の演技を続けなければならない。
陛下の過剰演技に目をぐるぐるさせつつも、何とか対抗しようと気合を入れ直した。

チュッ



何だか今何か聞こえた。
気のせいだ、気のせい。
音と同時に頭に温かい感触がした気もするが、それも気のせ…
―――んなわけあるかっ!

『なっ…へ、陛下っ!?』
『我が妃はどこも甘い。ここも…』
『なっ…ちょっ』

さっきは頭。今度は額。
陛下が口付けしてくる。
突然の陛下の行動に唖然としていた私は、我に返って抵抗を始めた。
小声で。

『ちょっ…!陛下っ!人前で…!』
『これも演技だよ…夕鈴。続けて…』

耳元でそう囁きながら、耳たぶに口付けてくる。

――――ひいぃぃっ!!!
演技って…ここまでしなきゃいけないの?!
…ていうか…。
…!?
何だか長椅子に押されて倒されていってない!?
体が傾いてる気がするんですけどっ!

気のせいじゃない。
陛下によって傾けられた身体は、背中に回った陛下の手によって支えられているのみで、ほとんど倒されている。
夕鈴は黎翔の胸を押してみるも、体が半分倒された状態で抱きしめられているので、ほとんど抵抗にもならない。
そうしている間も、陛下の唇は耳だけに留まらず、こめかみや頬、顎にまで口付けられる。

ちょ、ちょっと!
どこまでする気っ?!

陛下の口付けは、顎を過ぎてもまだ続いている。
この先は…

むむむむむ、むりっ、無理っ!!!
これ以上は無理っ!
離れて離れて離れてーーっ!

いよいよ夕鈴が渾身の力を溜めて押し返そうとした時―――

チュッ

喉に口付けると、陛下の「悪戯」は終わった。
満足そうに笑った後、侍女たちに下がるよう指示する。
瑤花さんは微笑みながらも心配顔をしていた。
夕鈴が顔を真っ赤にして固まっていたからだ。



侍女たちが去った後、陛下はやっと夕鈴から離れた。
長椅子に、ほとんど押し倒された形となっていた夕鈴の体を起こした。

『―――偶にはこれくらい見せつけないとね。』
『―――』
『え…っと。…ゆーりん?』
『…。』
『え…あの…』
『へ』
『へ?』
『―――――――っっっ!!!へ、陛下の馬鹿ーーーーーーーっっ!!!』
『えっ!!?』
『ななななな、なんってことをしてくれるんですかーーーーっ!!!』
『えっ?!だって、仲良し演技を…』
『やり過ぎですっ!!いくらなんでも、あれはやり過ぎですよっ!!!演技過剰です!』

いくら見せつける為とは言え、あんなにいっぱい口付けることないではないか!
口付け…
思い出して夕鈴はぼふんっとこれ以上ないくらい真っ赤になる。
頬やこめかみ。耳や顎、喉。
至る所に陛下の唇の感触がした。
思い出しただけでも、まだ感触が残っているような気がした。

お、お、思い出すなっ!私っ!
落ち着くのよっ!気を静めて…
…って、出来るかーーーーっ!

『ゆ、ゆーりん?お、落ち着いて…』
『これが落ち着いて居られますか!っていうか、陛下!近づかないで下さいっ!顔を見せないでください!』
『えーーーっ!!!?』
『暫く近づかないで下さい!今すぐこの部屋から出ていって下さーーーーーいっっ!!!』

顔を見てしまうと、先ほどの出来事をまざまざと思い出してしまうのだ!
陛下の顔を見ていられないっ!
長椅子に置かれていたクッションを武器にして、黎翔に投げつけた。
黎翔はあっさり受け止めるも、その顔は青ざめている。
もちろん、そんな陛下の顔色に気づけるほど、今の夕鈴に余裕はない。
黎翔を部屋から追い出した後も、怒りの夕鈴の気が静まることは…なかった。

…*… …*… …*… …*… …*… …*… …*… …*… …*…

「大体っ!あんな演技をどこで覚えてくるんでしょうね!あの人は!」
「いや~あれは演技というよりも…」

あの時天井裏で見ていた浩大は思う。
陛下のあれは…演技なのだろうか?
もちろん、普段人前で演技をする時は、確かに演技が入っているような気もする。
だけど、後宮だぜ?
見せる相手は侍女さんたちしかいないんだぜ?
そんなところであんなに見せつけて、効果あるのか?いや、あるとは思うけども。
半ば本気なんじゃないかと思う時がある。
だって…目が時々、獲物を定めているみたいに細めているように見える。
気のせいか?

「あーでも!下町はいいわね。解放感があるわ~。後宮とは大違いね。」
「な~。気が済んだなら、そろそろ帰ろ~よ~。」
「まだ出てきたばかりでしょう!?」
「いや~でも、李順さんに怒られね?」
「うっ…」

そうなのだ。
今回は李順さんに許可を取っていない。
無断で後宮を出てきたのだ。
怒りの感情のまま、服を着替えて出てきてしまった。

「それに、お妃ちゃん。その服変じゃね?」
「な…変って、失礼な!」

そうなのだ。
現在夕鈴が着ている服は、現代の夕鈴の衣服。
この間夕鈴がこちらに来た時に着ていた服を身に着けていた。
黄色い八分丈のブラウスに、デニムの短パン。
黒いニーハイソックスを履いた姿は、どう見ても怪しい異国人だ。
でも、その上から外套を着ているので、中身はそう簡単に見えないはずだ。
季節柄、とても暑いが。

何故この服で出てきたかというと、この前下町に来た時に、庶民服でも動き辛いと感じたからだ。
蹴りを入れるのにいちいち裾を上げなきゃいけないなんて、無駄な事この上ない。
というわけで、動きやすい現代の服で来た。
半ば陛下への当てつけもあるが。
…今度隠密の服でも借りようかしら。動きやすそうね。
浩大の方をちらりと見ながら夕鈴は考える。

「―――あ、お妃ちゃん。この先に人がいるのが見えるから、オレは隠れてるヨン。」
「わかったわ。…というか、付いて来なくてもいいのに。」
「そう言う訳にはいかないよん。護衛だからね。」
「だからって…」
「それじゃね!」

そう言って消えてしまった。
いや、近くには居るのだろうが、気配がない。
さすが隠密だ。今度気配の消し方も教わろうかしら。
などと考えながら、夕鈴の足はある処に向かっていた。

―――――――――――――――――――――――――――――

へーかが随分と我慢しなくなってきました。
…誰か止めて。

回想シーンは、私にしては結構頑張って書いたシーンだと思うんですよね!
そのうちきっと多分恐らく甘いシーンは書くとは思ってても、実際に書こうとすると指が固まって動かない(笑)


次回予告↓

怒って下町まで来てしまった夕鈴。
その向かった先とは―――――――――?

次回「お洒落な女の子
お楽しみに!

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