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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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お洒落な女の子

皆様今日は!
今日は更新が少し遅れました。

とりあえず続きです♪

黎翔の”悪戯”に怒り心頭の夕鈴。
下町へと降りて、向かった先は―――?

――――――――――――――――――――――――

【パラレル】
【現代・原作どちらも出ます】



「すみませーん。ごめんくださーい。」
「――――はいはーい。…あれ?夕鈴さん。お早うございます。こんなに朝早くに…どうしました?」
「朝早くにごめんなさい。お忙しいですか?」
「いえ、今日は休みなので大丈夫です。妹はまだ寝ていますが…。」
「あ、すみません。五月蠅いですよね。」
「大丈夫ですよ。あいつは一度寝るとそう簡単には起きないので。」
「…そうなんですか。」

随分と図太…いや。
それにしても寝ているのか。
一度会ってみたかったのに。

「宜しければ、上がって行かれます?」
「え?良いんですか?」
「ええ。何やら事情もお有りのようですし。今日はお一人ですか?」

見抜かれてしまった。
そんなに分かりやすいのだろうか。
そういえば、前もそんなことを言っていたような気がする。
加えて今まで圭望さんと会う時は、誰か一緒に居たのに、今一人で居る事に違和感を与えているようだ。
家の中に招かれると「朝食は食べましたか?」と聞かれ「そういえば、まだでした。」と答える。

「―――何があったか知りませんが、朝食は食べないと。元気が出ませんよ。―――今用意してきます。少し座って待っていて下さい。」
「すみません…。あ、何か手伝います。」
「いいえ、大丈夫ですよ。待っていて下さい。」
「…はい。お手数掛けます。」
「いえいえ。これくらい何て事はないです。」

そう言って圭望さんは台所の方に行ってしまった。
夕鈴はやることが無いので、大人しく卓に座ることにした。
…暑いわね。脱いでも大丈夫かしら。
あんまり深く考えずに夕鈴は外套を脱いだ。
そこに―――

「お早うー。兄さん、何だか声が聞こえたけど…お客さんでも…」
「―――お、お早うございます…。お邪魔してます…。」

奥の部屋からやってきたのは、黒髪の綺麗な女の子。
15~16歳位かしら?寝起きで目を瞬いている。

「初めてお会いします。私は夕鈴と申します。あの、圭望さんの妹さんですよね…?」
「―――え?どなた?兄さんと知り合いなの?それに…その服…」

しまった。今は現代の衣服を着ていたんだった。
これでは不審がられてもおかしくはない。
どうしよう、とおろおろしていると、台所から朝食を持ってきた圭望さんがやってきた。

「お待たせしました、夕鈴さん―――あれ?雪花。起きたのか?」
「兄さん…この人…」
「ああ。お前は初めて会うのか。この前話しただろう?僕がこの間取立人たちに追われていた時、助けてくれた人だよ。」
「この人が…」
「そうなんだ。―――さあ、夕鈴さん。食事をお持ちしましたので、どうぞ食べて下さ―――」

そこでぴたりと圭望さんが固まった。
どうやら私の衣装を見たらしい。
無理もない。見たこともない格好だ。

「えーっと…夕鈴さん?その格好は一体…」
「あ…これには事情がありまして…。特に仕掛けがあるわけではないので、安心して下さい。」

そう言ったものの、そう言う方が怪しさ満点に聞こえるのは何でだろう。
「怪しい者ではありません」という奴が怪しいのと同じ原理か。
夕鈴と圭望が気まず気にしていると、雪花が会話に挟まってきた。

「あ、あの…聞いても宜しいですか?」
「え…何ですか?」
「その衣装は何という衣装なんですか?生地は?縫製方法は?裁断の仕方は?」
「え…え?え?」

矢継ぎ早の質問に目が点になった夕鈴。
衣装の名前に…生地?後は何と言われたんだっけ?
夕鈴ににじり寄ってくる妹を見た圭望は、見かねて声を掛ける。

「…雪花。夕鈴さんは朝食がまだなんだ。お前もだろう。今用意してくるから、席に座って少し待っていなさい。」
「あら、そうなの。分かったわ。えっと、夕鈴さん…とお呼びしてもいいですか?私の事は雪花とお呼び下さい。」
「あ、はい…。雪花さんですね。」

二人揃って卓の席に座る。
すぐに圭望さんが食事を持ってきた。
圭望さんも座り、まずは朝食をしっかりととる。
その間も雪花さんとは、簡単な自己紹介をする。
食事が食べ終わると、話に花が咲いた。

「ふ~ん…夕鈴さんは王宮で働いているんですか…。じゃあ、王宮に良い人とかいます?」
「こら、そういうことを軽く聞くもんじゃないぞ。」
「え~だって~。」
「…ふふっ。」
「「?」」
「あ、すみません。何だか二人のやり取りが…仲が良いんですね。」
「これはお見苦しいところを…。」
「いえ、良いと思います。…やっぱり、きょうだいって良いですね。」
「…夕鈴さんもきょうだいがいらっしゃるんですか?」
「はい、弟が一人。とても優しくて良い子なんです。」
「…夕鈴さんも、きょうだい仲は良いんですね。」
「はい。暫く会ってませんけど…。」
「そうなんですか。何か事情が?」
「いえ。でも…こことは遠い所に居るんです。」

そう言って遠い目をした私に何かを察したのか、二人はそれ以上は聞いて来なかった。
そして気が付いたように、雪花さんが声を上げる。

「―――あ!夕鈴さん。髪の毛が乱れてますよ。」
「え?――あ、本当。やだ、恥ずかしいですね。解いちゃいましょうか。」

どうやら外套を被っていたので、頭の上で纏めていた髪が潰れていたようだ。
解こうとしたら、雪花さんに止められた。

「夕鈴さん、待って。私の部屋に行きましょう。そこなら鏡もあるし。」
「え?いえ、でも…。」
「―――簡単に男の人の前で髪を解いちゃいけませんよ。」
「―――え?そうなんですか?」
「―――ええ。勘違いする輩も結構居るんです。うちの兄はそういうのは鈍感なんですけどね。」

ぼそぼそと雪花さんとやり取りをする。
圭望さんは「…?」という顔をしていた。
私も頭の中は「???」となっていたが、雪花さんがそう言うのだから、そうなのかもしれない。
言う通りに、雪花さんの部屋に行った。


************************

「―――ここに座って下さい。私が髪の毛を纏めますよ。」
「え…そんな、いいですよ。自分で出来ます。」
「いいえ、やらせて下さい。私、人の髪の毛を弄るの好きなんです。よく友だちの髪の毛で新しい髪形とかを研究してるんです。」
「そうなんですか…じゃあ、お願いしても良いですか?」
「任せて下さい。」

鏡台の前の椅子に座らされ、髪を解かれた。
櫛で丁寧に髪を梳かれる。

「先ほどの髪形も可愛いですねー。どうやったんですか?」
「あ…それはここをこうして…こう捻って…」

いつの間にか髪形講座に発展していた。
夕鈴は自分のいつもの髪形を雪花に教え、雪花はその後、自分が知っている髪形を夕鈴にしてあげることとなった。
何やらとっておきの髪形があるらしい。
どんな風になるのか、わくわくしてきた。



「―――よし!これで完成です。後は…あ、先ほど夕鈴さんが着けていた簪を挿しましょうか。」
「お願いします。」

そう言って雪花さんは、先ほど一度外した簪へと手を伸ばす。

「―――あら?この髪飾り…綺麗ですね。細工も繊細ですし…。高そうですね。」
「あ、それは…貰ったものでして…。」
「そうなんですか?では、これをくれた人はあなたがとても大切なんですね。」
「…え?」
「こんな高価なもの、そうそう他人にくれる人はいませんよ。よほど相手が大切でないと。」

そうだろうか。でも、相手は陛下だし。
こういう高価なものでも、ぽんと買いそうなイメージが…。
李順さんに怒られてたけど。
くすっと笑った私を、雪花さんは不思議そうに眺めていた。

「どうかしたんですか?」
「いえ…これをくれた人は、お金持ちなんです。だから、これはその人にとってそんなに高いものじゃないんじゃないかと…」
「そうなんですか?でも…」

そう言って再び簪を持ち上げて眺める。
―――本当に高そうなんだけどなぁ…
いくらお金持ちでも、少しばかり躊躇するんじゃないだろうか…?
まあ、お金持ちの心境なんて分からないが。
疑問に思いつつも、簪を夕鈴の頭に挿し「これで良し!」と告げる。

「じゃあ、髪形を見て下さい…って、後ろだから分かんないですよね。今もう一つ鏡を持って来ます。」
「あ、お願いします。」

一体どんな髪型なのだろうか。
そっと髪に触ろうとしたが、崩れると嫌なのですぐに手を引っ込める。

「―――お待たせしました。―――どうですか?」

私が鏡台の方を見て、雪花さんが鏡を持って立つ。
しかし雪花さんの持っている鏡が小さくて、よく全体像が見えない。

「う~ん…蝶結び…ですか?ちょっとそちらの鏡が小さくて…見えにくいです。」
「あ、じゃあこちらの鏡を持って、鏡台を後ろにしたら見えるんじゃありませんか?」
「それもそうですね。貸してくれますか?」
「どうぞ。」

雪花さんから鏡を渡される。
それを持ち、椅子の上でくるりと回転した夕鈴は、鏡台を背後にする。
これで全体像が見えた。

「やっぱり!蝶結びですね。―――こんな髪形、どうやったんですかっ?!」
「それはですね―――」

雪花さんの講釈が始まろうとした時、もう一度私は鏡を覗いた。
すると――――――

「―――え?」
「―――え?夕鈴さん、どうし…――――」

強烈な光が夕鈴を飲み込んだ―――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――――

まさかのリボン結び。
どうやったのか…それを聞く前に夕鈴は…
ああ!
雪花さん!
それはどうやったんですかっ?!

とにかく。
夕鈴のいつもの髪型も不思議でたまらない私でございます…←


次回予告↓

突然消えた夕鈴に驚きを隠せない浩大。そして陛下は…
一方、再び光に飲まれた夕鈴。目が覚めると、そこは――――――

次回「油断大敵
お楽しみに!

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