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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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花の捕え方

皆さんこんにちは(^O^)/

色々あって、寝不足な私でありますwww

それではパラレルをどうぞ♪

唐突に夕鈴に未来の事を聞く黎翔。
その狙いは――――?

――――――――――――――――――――――――――

【パラレル】
【現代・原作どちらも出ます】



「ねぇ、夕鈴。」
「―――何ですか?黎翔様。」

夜の後宮にて。
私と陛下は、碁をしながら世間話程度の会話をしていた。
今日は何をしていたとか、どんな花を見ていたとか。
私自身は、特に変わり映えのしない時間を過ごしたと思うのだけれど、それを聞く陛下は何故か楽しそうなのだ。
良く分からないけど。
そして途中から、お互い碁盤に集中していて静かになった時、陛下に話しを振られた。

「僕、君に聞きたい事あるんだけど。」
「…何ですか?」

夕鈴は首を傾げながら黎翔に問う。
すると、黎翔は意外な事を聞いて来た。

「夕鈴がこっちに来る時、未来ではどうしてたの?」

質問の意図が分からなくて、傾げていた首を反対の方向に更に傾げる。
すぐに聞き返した。

「…と言いますと?」
「えっと…具体的な日時とか、場所とかを知りたいんだよね。」

そこまで聞いてやっと合点がいく。
現代からこの白陽国に来る時、私がどうしていたか、という事らしい。
…でも……具体的な日時?場所?

「―――?知ってどうするんですか?」

頭の中で思った疑問をそのまま口にする。

「いや、ただの好奇心。」

そう答える陛下は、さらりと自然体だ。
―――もちろん、それを装っているだけなのだが、夕鈴は気付かない。
だから、正直に伝える。

「―――???分かりました。…えっと、この間私がこちらに来たのは…5月14日の土曜日でした。」
「…5月?未来では一月の呼び方、今とは違うの?」
「あ、そうですよね…違うんでしたっけ…」

しまった。
昔の5月の呼び方なんて知らないわ。
もっと勉強しておくんだったわ…
黎翔は夕鈴の話を聞きながら、手を動かしている。
しかし、思い出すのに夢中な夕鈴は未だに気付かない。

「…まあ、その“ごがつ”で良いや…――あ、ところで年代は?一番重要なところだけど。」
「えっと…。―――黎翔様、“西暦”という呼び方はこの時代には…ありませんよね…?」

現代では西暦の方が浸透してしまっている。
世界の国際化が進む中、共通の年の数え方は都合が良いからである。
もちろん、ここではそんなの通用しないだろうが…

「…せいれき?―――ごめん、分からない。」

案の定、陛下からそう言われてしまった。

「ですよね…。―――ああ、もっと歴史の勉強をしておくんだった…。」

分からないからと言って、歴史の授業中に他の勉強をしなければ良かった。
夕鈴は昔から歴史が苦手だった。
小学校で最初に習っていた歴史も、今ではほとんどすっぱ抜けている。
だから白陽国王宮でもあった、王立博物館に行けなくても、全く興味がなかったのだ。
しかし、それが今では悔やまれる。
今度戻ったら、一度歴史の勉強でもしておこう。
夕鈴は心の中のメモ帳に『歴史の勉強。重要。』とメモした。

「―――とりあえず、そのせいれきでいいや。何年なの?」
「西暦の、20○○年です。」
「20○○年5月14日、土曜日…でいいの?これが日付?」
「そうですよ。」
「―――場所は?」

言われて、夕鈴はこめかみに指を当てる。
何せあの時は、気絶していて起きたらあの場所に居たのだ。
ちょっと考えて、やっと思い出した。

「確か…――――廃校になった○○小学校玄関前です。」
「――――しょうがっこうまえ…っと。」

黎翔が手を動かす。
その時になって、やっと夕鈴は黎翔の動きに気が付いた。
何やら、書き物をしているようだ。

「…あれ?陛下?何を書いてるんですか?」
「いや、面白い事だから書きつけておこうと思って。」

素知らぬ振りをして黎翔は嘯く。
それに夕鈴は顎に指を押しつけて首を傾ける。

「へ―――?…そんなに面白いことでもないですよ?ただの日付と場所ですし…。」

何せ、私が現代とこっちに行ったり来たりするだけだった時間。
それにそれは、何か法則があるわけでも無し。
狐につままれるみたいに、ある時突然に“それ”が起きるのだ。
知ったところで、どうにもならないだろう。
面白くもなんともないし。
なのに陛下は、面白そうに少し笑いながら、本のページを捲った。
その様子に気を取られた私は、陛下の最後の呟きを聞き逃した。

「いや、そうでもないんだよ。――――…僕にとってはね。」
「へ?何か言いました?」
「いや、何でも。じゃあ、この間は?」
「えっと…その前は…―――」

――僕の思惑も知らず、彼女は自分の過去を振り返り、それを伝える。
それがどういう意味を持つかを考えず…
それに心の中で暗く哂いながらも、黎翔は夕鈴の言葉を書き留めておくのであった。


**********************

「―――?陛下、それは何ですか?」

政務室で仕事をしていると、李順に目敏く見つけられた。
それに心の中で舌打ちしながらも、表情には出さない。

「別に。―――気になるのか?」

しかし不機嫌そうには言ってみる。
“これ”の中身を、李順には知られる訳にはいかない。
優秀な国王の側近は、この内容の意味に気付いてしまうだろうから。

「気になりますね。政務を二の次にしてまでも、読む物なのですか?」

仕事が第一の李順にとって、僕が書簡の筆を離していることが問題らしい。
ちょっと息抜きにと、“計画”の為の読み返しをしていたら、これだ。
さて…どう伝えるべきか。
生半可な言い方をすれば、李順にいつまでも問い質されるに違いない。
そして、待っているのは長時間の説教だ。
それは避けたい。

「―――私にとってはな。何せ、これは夕鈴に関する事だから。」
「――は?」

李順は目が点になる。
今、陛下は何と言ったのか。
…この本が、自分の主が読んでいる本が…臨時に関する本、だと?

「――――それは、仕事の後に読めるのではないので?」
「仕事の息抜きに、我が妃の愛らしさを綴ったものを読んでも罰は当たるまい?」

李順は頭が痛くなってきた。
この間、『彼女が私の唯一』と言う言葉を聞いた。
夕鈴殿には一応忠告したが、自分の主は“国王”だ。
その気になれば、力尽くでも彼女を本物にするだろう。
それをしないのは、彼女に嫌われるのが嫌だとか、そんな理由なのだろうか。
…今目の前で楽しそうな顔で臨時に関する本を読んでいる人は、本当に『冷酷非情の狼陛下』と言われた、私の主なのだろうか。

「……夕鈴殿に関する物を読んで、何が楽しいのか私には分かりかねますが…」
「当り前だ。何せ私が一番、彼女の面白さも愛らしさも知っているのだからな。お前が知る必要は無い。」

筋金入りだ。
これ以上何を言っても聞きはしないだろう、この御方は。
しかし、これだけは言っておかねばなるまい。

「―――読み終わったら、ちゃんと仕事して下さいよ。」
「無論だ。」

黎翔は本から目を離さずも、答えだけはしっかりしたものだった。



「―――大体片付けた。後は明日だ。」
「―――お疲れ様です…」

がたりと陛下が椅子から立ち上がる。
手には、先ほど言っていた『臨時に関する本』を持って。

「――これから後宮に行って来る。宰相にも、今日はもう仕事を持って来るなと伝えておけ。」
「…御意。」

陛下はそう言い残して政務室を後にする。

―――以前と変わった事がある。
それは、陛下が夕鈴殿と夕餉を摂るようになったことだ。
これまでも、朝と昼を一緒に摂っていた。
それだけでも回数としては多い方だと思ったが、彼女が再び戻って来て、避けられ続けたあの日々が終わった途端『夕餉も妃と』と言い出したのだ。
まるで、出来る限りあの娘と一緒に居たい、と主張するように。
まあ、その為に政務を今まで以上に真面目に取り組んでいるのは、良い傾向ですがね。
……これが“臨時妃の為”という事実に目を瞑れば。

「―――はぁ……――先が思いやられます……」



李順の溜息は、夜の王宮の闇へと溶けていった…

――――――――――――――――――――――――――――――

李順さんには、もう「お疲れ様です!」としか言えない私ですwww
苦労させている自覚はありますけどね←おい

さて。
きっと少なくないと思います。
何がって?
日本の”月”の古い呼び方を知らない方です。
一応教わるとは思うのですが、なんだかんだで日常生活では使われないので、
忘れる方が多いのではないでしょうか(・・?
私は「面白い」という理由でいつまで経っても忘れないのですがねwwwwwwww


次回予告↓

久しぶりに紅珠と会った夕鈴。
そこで合わせ鏡の逸話を聞いて―――?

次回!
合わせ鏡
お楽しみに!

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「狼陛下の花嫁」の二次小説を書いています。
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