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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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黒蘭国のしきたり…?

皆様今日は!
今日は忙しいので、これは予約投稿でupしたものとなります♪

では、黒の女王の章第3話をご覧下さいませ♪

白陽国一行は黒蘭国へ―――
そこに待ち受けていたのは―――?

―――――――――――――――――――――――――

【パラレル】
【現代・原作どちらも出ます】



黒蘭国王宮。
その王宮の前には、白陽国から来た夕鈴たちを持て成す“使者たち”が整列していた。
白陽国側と黒蘭国側が相対する。
馬車が止まり、扉が開く。
黎翔が先に馬車から下りた。

「――妃よ、手を。」

陛下が差し伸べる手に、如何すれば良いのか夕鈴は分からない。
馬車なら、自分で降りられると思ったから。
でも、と夕鈴は考え直す。
―――今、自分は国王陛下のお妃。
これは、あれか。漫画にあった、騎士が姫君に手を差し伸べるシーンと同じ状況か。
と、自分の中にある物語の一シーンと状況を重ねる。
―――よし、きっとああやってやれば良いのね!
意気込んでやろうとしている時点で、思考中のシーンとは大きくズレているのだが、それには気付かない。

「ではっ!今参ります!」
「…あ、ああ…」

流石の黎翔も、無駄に気合いの入った夕鈴に少し戸惑う。
―――大丈夫か?やはり疲れが…
と、心配したものが、そこはお妃教育の結果が出た。
しずしずと夫の手に自分の手を重ねるお妃の姿は、その心中はどうあれ、絵になるものであった。
ふわり…と国王の手に乗せられる、妃の羽根の様な手。
コツコツ――と、一歩一歩降りてくるその様は、重さを感じさせない姿である。

国王夫妻が馬車の前に降り立つと、黒蘭国側の――今回の接待役と見られる“大臣”が前に進んできた。
そこには既に一つ、他国には無い特徴が出ていた。

「――ようこそいらっしゃいました。白陽国の皆様。私は黒蘭国で王の補佐をしております、花胡(かなん)と申します。」

進み出てきた“大臣”―――と見られる、女性。
そう、女性である。
迎えてくる使者の顔触れは、ほとんどが女性。
男性は、ちらほらと数える程度しか居ない。

花胡は拱手する。

「――白陽国国王陛下、並びにお妃様。遠路遥々、ようこそお越し下さいました。この度は我が国においで下さったこと、心より嬉しく思います。つきましては、歓迎の宴を催したく存じます。」
「…黒蘭国には、暫く世話になる。」
「有難うございます。これから宜しくお願いしますね。」

黎翔と夕鈴は、花胡の言葉にそれぞれ言葉を返す。
それに伴い、花胡は黎翔をちらりと眼だけで見る。
そして夕鈴の方に向き直る。

「――それでは、お妃様と侍女の方はこちらへどうぞ。」
「…え?」

夕鈴の手を取り、花胡が王宮の方へと動き出す。
その行動に、白陽国の面々が驚く。
夕鈴も、瑤花も、あの李順でさえも。
勿論、黎翔が黙っているはずもない。

「待て。――妃をどこへ連れて行く?」

黎翔は冷たい声で花胡を留める。
しかし花胡はさして怯える素振りも見せず、ゆっくりと振り返る。

「お妃様には、今宵の宴の準備のために、お部屋にご案内するだけですわ。」
「まずは黒蘭国女王陛下との謁見ではないのか?」

普通、他国からの来賓を迎える時は、まずは謁見からではないのか。
それは夕鈴も思っていたことだ。
それに対し、花胡が口を開く。

「我が陛下からは『宴の時にお会い出来る事を心待ちにしております』とのお言葉を賜っています。」
「―――ならば、まずは客人を部屋に案内するのが筋と言うものではないのか?私と妃は同室であろう?妃だけを連れて行く理由が分からぬな。」

『仲睦まじい』とされる白陽国国王夫婦。
その二人を、別室に通すことはないはずだった。
黎翔から冷たい雰囲気が漂ってくる。
それに白陽国側は蒼褪めるが、花胡は平然としていた。
そして言い放つ。

「我が国では、女性と男性は同じ部屋では過ごしません。この王宮でも同じ事です。白陽国の方々には、我が国の風習に倣って頂きとうございます。」

そう言って、花胡は夕鈴を王宮へと招く。
夕鈴は戸惑って黎翔を振り返りながらも、花胡に連れられて行った。
それに慌てて侍女――瑤花も付いて行く。

黎翔には、改めて男性の案内役が付く。
そしてその案内役は、黎翔を案内しながら今の光景の説明をする。
それによると…

――どうやら、この国では女性の方が権限があるらしい。
“妃”から案内された事からもそれは分かった。
他国とは違う面が、ここで一つ明らかになった。
閉鎖的な国だから、そのようなこと一つも分からなかったのか。
きっと、他国への使者へは男性が立ったのだろう。

他にも黒蘭国には色々“しきたり”があるみたいだが、それは追々分かる。
その案内役は、結局大して口を割らなかった。
黎翔は不機嫌なまま、案内役に連れられて行った。


************

王宮に入った後、長い回廊を歩く。
先導を花胡、次いで夕鈴、その後ろに瑤花と続いた。
その更に後ろには、黒蘭国の女官が付いて来る。

「あの、花胡様。」
「はい。お妃様。」
「この国では、本当に男性と女性は同じ部屋で過ごされないのですか?」
「はい。本当でございます。勿論、一時的に同じ部屋で過ごされる事はありますが、二人きりで過ごされる事は、まずありませんわ。――高貴な身分であればあるほど、それは顕著なものになっております。」
「え―――でも…」

そうなると、夫婦とかはどうするのだ?
夫婦は、基本一緒の部屋で過ごすのではないの?
この国の女王様の伴侶とかは?
夕鈴は疑問に思いながらも、口にする事は無かった。
瑤花と目を見合わせるも、瑤花も戸惑っている。
それでも、とりあえず花胡さんに付いて行くしかなかった。


*********

随分と歩いた後、やっと部屋に着いた。
その扉は豪奢で、来賓用に相応しい造りであった。
―――というか、来賓の部屋って、こんなに奥にあるものなのかしら?
王宮の…結構奥まった所にあるのね。
結構な距離を歩いたと思われるので、夕鈴はそう納得した。
扉が開く。
部屋に入るとまず目に入ったのは、大きな鏡。
縁は金で出来ていて、細かい彫り物がされている。
その華やかさに、夕鈴は見惚れた。
近づいて、間近で見てみる。

「その鏡は、我が国の職人が技を集結させて作り上げた一級品でございます。縁取りには彫り職人たちの技を凝らしたものです。」
「そうなんですか…」

夕鈴は半ば生返事だったが、花胡はそれを気にせず、お茶を淹れる。

「…大きな鏡…」

夕鈴は更に近づく。
すると―――

「お妃様。お茶が入ったようですわ。――どうぞお座り下さいませ。」

瑤花が近づいて来てそう言った。
それにハッとした夕鈴は、すぐに振り返る。

「あ…そうね。お茶にしましょう。瑤花さんも疲れたでしょう?宴の準備まで、ゆっくりしましょうか。」
「はい――…」

鏡から離れた夕鈴に、ほっとした様子の瑤花。
夕鈴はその瑤花の様子を、歩き疲れの為だと解釈し、部屋の中央にある卓に向かう。
女官に椅子を引かれて座り、そのふわふわした感触に、驚く。
白陽国の椅子は、基本的に固いまま。
長椅子などもクッションの様なものはあるが、椅子そのものは固い物だった。
だがこの椅子は、最初からクッションが付いているようで、柔らかい。
少し西洋の文化も取り入れているのだろうか?
そのような事を考えながら、夕鈴はお茶に口を付ける。
円やかで、とても口触りの良いお茶だった。



お茶を飲み終え、一息ついた頃、黒蘭国の女官が宴の準備をする旨を伝えてきた。

「分かりました。では、着替えます。」
「それでは衣装箱から宴用の衣装をお持ちしますね。」
「私共も、お手伝いさせて頂きます。」
「有難うございます。」

夕鈴が椅子から立ち上がると、瑤花が衣装箱の方へと向かう。
黒蘭国の女官たちが手伝いを申し出ると、夕鈴は笑顔でお礼を述べた。
その夕鈴の笑顔に、女官たちは一瞬言葉を無くし、次いで少し赤くなりながらいそいそと動き出す。

「―――?」

夕鈴は一人、意味が分からないという顔をした。


**********

一方その頃。
王宮から然程歩かない距離の来賓用部屋に通された黎翔は、少し苛立たしげに椅子に座る。

「まったく―――いきなり夕鈴と引き離されるとはな。」
「ええ…私にとっても、予想外です。」

李順はそう語る。
まさか国王とその妃が別々の部屋に通されるなど、予想だにしなかった。
しかも『仲睦まじい』とされる、白陽国国王夫妻に対して。
『妃も連れて』との招待状を送りつけるあたり、何かあるとは思ったが、初っ端からこうとは…先が思いやられる。
すでに自分の主は不機嫌街道真っ逆さまである。

黎翔としては、とにかく夕鈴と引き離された事が気に喰わない。
折角馬車の中では良い雰囲気だったのに。
この旅で少しは距離を縮められると考えていたが、出端をくじかれた。
部屋が別では、何も出来ないではないか。
しかもどうやら、夕鈴の部屋はこの近くですらない。
夫婦を引き裂くとは、良い度胸だ。


――さて、黒蘭国の女王は何を考えているのか…

国王と側近は同じ事を考えていたが、それを言葉にはしなかった。

宴の夜は、もうすぐだ。

――――――――――――――――――――――――

引き裂かれた国王夫妻(仮)。←(笑)
何が笑えるって、夕鈴と陛下の温度差がwww
最初の頃とは違って、距離は縮まっているはずなんですが…夕鈴は目新しいものに夢中で、とりあえず陛下の事は後回しになってる感がwww

ちなみに陛下は『同室が当たり前』的に言っていますが、原作では王と妃は別室ですよねぇ…。でもそれだと話にメリハリが付かないので(どんなだ)、この世界では夫婦は同室だろう、という事にしました!←開き直り
ただ、それでも通常は近くにすると思うんですがね…多分。
あくまで旅先の部屋、ですけどね!
宿では別々でしたよ←

ちなみに夕鈴はここでも女官さんを誑し込んでおりますwww
もちろん、この世界で最初に夕鈴が誑し込んだのは陛下。その次に白陽国後宮の女官さんたち←
そして紅珠www
女性に人気の夕鈴は私の話でも健在です♪


次回予告↓

黎翔とは別々にさせられた夕鈴。
そして、黒蘭国王宮での宴が始まる―――!

次回!
麗しき宴
お楽しみに!

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