FC2ブログ

雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

敵意の衝突

恋人設定第2弾♪
SNSにて、足跡4000歩目を踏んで下さったT様からのリクエスト(^_^)

―――――――――――――――――――――――

【恋人設定】




「…またこいつが居んのかよ…」
「げっっ!!!何であんたがここに居んのよ!」

今日は久しぶりの休暇。
李順さんから許可を貰って下町の実家に帰ってきた―――のは良いのだが。
いつの間にか陛下が背後に立っていた時は心臓が止まるかと思った。
いつも思う事だが、本当に心臓に悪い。
上司が怒り狂っている姿が容易に目に浮かぶ…あぁ。
そしてまた私が怒られるのね。理不尽だわ。
勝手について来たのは陛下なのに。
そう思いつつも、いつものように仕方なく、仕方なーく陛下を接待してお茶をお出ししている時に、いつのまにか玄関に几鍔が立っていた。
何だって私が休暇の時には必ずここに来るのよ!

「子分から聞いたんだよ。夕鈴が戻って来てるってな。…ついでにこいつも居ることも聞いていたが…家にまで入れんのかよ。やっぱりお前の男なのか?」
「違うわよ!この人はただの職場の上司!そんなんじゃないわ!」
「えー、夕鈴。僕と君は…」
「李翔さんは黙ってて下さい!!!」

陛下が話そうとするといつもややこしくなるんだから、黙ってて欲しいです!
いくら本当の恋人同士になったからとはいえ…
恋人…こい…
…まだ信じられないのよね。
国王陛下と庶民の私がこ、こ、恋人だなんて。
………やっぱり夢かしら。
甘い言葉はいつも通り。
と、時々…額や頬や―――――唇にく、口付けはされるけど、私がまだ慣れてないので多くはない。
それ以外は以前と変わらないので、今でも時々想いが通い合ったなんて、夢じゃないかと思う。
…陛下には言わないけれど。(ややこしくなりそうだから)

「…お前の男じゃないなら、あの事を話しても大丈夫か…。」
「あの事?」
「お前、3年前の俺との事、覚えてるか?」
「3年前…?…何かあったっけ?」
「―――やっぱり覚えてねーか。」
「―――?」


*******************

―――あれは3年前の事。夕鈴が14歳、俺が17歳の頃の話だ。
いつものように巡回していた俺はあの時少し眠かった。だから「だりーなー」とか言いながら歩いていたら…角から曲がってきた夕鈴とぶつかった。
倒れこんできた夕鈴と尻餅をついた俺。
その時――――

――――顔がぶつかった。一瞬だったが―――口も。

あたふたしながらも、すぐに起き上がった夕鈴は、立ち上がって人差し指をびしっと立てながらこう言った。

『―――おい、大丈…』
『―――前を見なさいよねっ!前を!』
『―――ああ?それはお前の方だろうがっ!』
『何よ!あんたがぼーっとしてたからでしょ!?』
『お前が前を見ないで走って角を曲がってきたからだろう!』
『何ですって?!』

二人がいつものように喧嘩をし始めた頃、周りに居た人だかりの中から

『…なあ、今…口当たってなかったか?』
『見たか?確かに口が…』
『でも本人たちはそれどころじゃなさそうだぜ…』

という声が聞こえてきて、二人はハタと我に返った。

『―――~~~っ!!今のはナシっ!ただぶつかっただけよっ!私は認めないわ!』
『ああん?何のことだよ?』
『~~~ただぶつかっただけ!あんたなんかと初めてじゃないんだから!』

その言葉に几鍔は思い出した。
先ほど夕鈴とぶつかった時…どこがぶつかったか。
もちろん、体はぶつかった。思い切り。
思わず抱き止めた時に、軽く感じたからこれは女だろうなと思っていたら、見知った香りがして夕鈴だと気が付いた。
だがその後不覚にも支え切れずに自分も尻餅をついた。
その時にぶつかったのは―――どこだった?
確か―――

『口だよな…』

思わず声に出た。

ばちーーーーんっ

『あ、あんたが、あんたなんかが…っ!これはナシっ!今のはナシよ!事故なんだからーーーーー!!!』

そう叫んで夕鈴は走り去った。
俺の頬には紅い手形が残った。
いつのまにか傍に来ていた子分達には「アニキ…何事もタイミングっすよ」とか訳の分からない事を言われた。

―――確かに俺と夕鈴の…口が当たった。
あれは世間で言う「ファーストキス」とやらになるのだろうか。
そう言えば夕鈴も「初めて」とか口走ってたな。
あいつも初めてか。
―――そう思うと少し嬉しくなった。
…嬉しい?何でだ?
あいつの初めてが自分だった事が嬉しいのか?
几鍔は胸の辺りがじんわりと温まるのを感じた。

―――ああ、そういうことか。

得心がいった几鍔は、夕鈴が走り去った方を見、口角を上げ、また真顔に戻って自分の仕事へと戻って行った――――


*********************

―――それが今では。

目の前の胡散臭い男が、以前にも増してさらにウザったい。
前よりも夕鈴にべたべたしてる気がする。
―――本当にこいつの男じゃないのか?
そう思う事も腹立たしいのだが。

「ゆーりん、何か手伝おうか?」
「いーです!李翔さんはお客様なんですから、座ってて下さい!」
「えー、そんな他人行儀な」
「他人ですから!」
「…えー…」

そう言いつつも、壁際に追いやられていく夕鈴。
それに気づいた几鍔は――――つい言ってしまった。

「お前の初めては俺だからな。」
「――――え?」
「はっ?」

几鍔がそう言うと、李翔が振り返り、壁際の夕鈴は何のことかと目を見開いた。
李翔―――黎翔が冷たい空気を醸し出し始めながら、几鍔に問う。

「―――金貸し君。それはどう言う意味…?」
「別に。そのまんまの意味だぜ?」
「ちょっと!几鍔!何の話よっ!」
「僕も知りたいね。」

夕鈴は混乱し、黎翔はさり気なく夕鈴の手を握りながら促す。
それを見遣ると、几鍔は苛立ちながらも続ける。

「―――そいつと3年前、曲がり角でぶつかったんだよ。その時倒れこんできたそいつと、俺の口が当たった。―――つまり、そいつの初めての口付けの相手は、俺という事だ。」
「―――」
「な、な、な、何よそれっ!?そんなの覚えてないわよっ?!」
「だから、思い出させてやったんだよ。」
「はっ!?だからって、何でそれをこの人の前で言うのよ!」
「どうせお前の男じゃないんだろ?だったら別にいーじゃねーか。」

良くない!物凄く良くない!
そんなこと覚えてないけど…っ!
事実じゃなくても、そんなこと言われたら、陛下がどんな反応をするのか…!
考えただけで恐ろしい!
そう考えていた夕鈴だが、突然引っ張られた感じがして思考が中断した。

「―――っ!?え?へ…李翔さん?!」
「―――帰ろうか、夕鈴。」
「え!?あ、あの、まだ青慎と会ってないんですけど…。」
「それはまた今度の機会にしよう。今は早く帰ろうか。」

陛下はそう捲し立てると、まだ納得のいってない夕鈴の手を引いて、汀家の玄関へと足を向けた。
几鍔の横を通過しようとした黎翔に

「…余裕のねーやつ。」
「…君ほどじゃないよ。」

一瞬のことだったが、お互いの敵意が伝わるには十分だった。
そして足早に、黎翔と夕鈴は王宮へと立ち去って行った。



「―――あれ?几鍔さん。どうかしたんですか?」
「…ああ、青慎。…夕鈴が来ていたぜ。」
「え?姉さんが?―――もう行っちゃったんですか?」
「ああ。李翔ってやつと一緒にな。」
「え?李翔さんもご一緒だったんですか?」
「―――ああ…。」

―――全く。変なやつに引っ掛かりやがって。
以前よりも反応が大きくなったな。あの李翔って男。
夕鈴は否定していたが―――

―――どちらにせよ、泣いて帰って来るようなことがあったら、承知しねぇ。


あの日感じた俺の心は、今でもここにある。
それがいつか動き出す時は来るのだろうか―――――――

―――――――――――――――――――――

リクエスト内容は『実は夕鈴のファーストキスはひょんな事故で几鍔に奪われていて、夕鈴はこれは事故だからカウントしないと出来事をわすれているけれど、几鍔はそれを切っ掛けに自分の恋心を自覚し、陛下に対して意地悪心が芽生えその事実をつげ、陛下をけしかけるといった話』(ほぼ原文)です!

一番苦労したのは、どうやって夕鈴に忘れさせるかでした。
事故…事故でか…。
じゃあ「あれは口がぶつかっただけで、自分が思うようなキスじゃない」→「ファーストキスじゃない!」にしてしまえ!という強引な結果から生まれました(笑)

…夕鈴はどれならファーストキスって認めたのかしら(笑)

とりあえず、几鍔は損な役回りです←
だって、兄貴ですから!(わけわからん)


おまけ↓

――――――――――――

「―――ねぇ、夕鈴。金貸し君が言ってたことって本当?」
「だ、だからっ、覚えてないんです!きっと、あいつが、私をからかうためについた嘘じゃないかと…」
「それにしては、目が本気だったけどなぁ…。―――彼とは本当に何も無いのか?夕鈴。」
「いや、だから、覚えてないんです!本当です!」
「ふぅ~ん…。――――――――まあ、消毒すれば問題ないか。」
「はっ?消毒って…って!陛下!近いですよ!?何ですか?!!」
「何って、消毒。」
「こ、これって消毒って言わな…っ!…んっ…!」

――――――――――――

そして、陛下は当然のごとく嫉妬。陛下ならやると信じてました。

この二人、まだまだキス止まりです。
清い交際です。
何せ、書き手がまだ夕鈴を渡す気無いですから!←
…まあ、それもありますが。
私見として、陛下なら夕鈴の気持ちが追い付くまで待ってくれるんじゃないかな~…
…という、淡い期待を込めたものです。
…淡い…

……淡すぎて消えそうだよ……

きっと、夕鈴にとっての”ファーストキスは”あれじゃないかな…[『心の準備をさせて下さい』参照←宣伝]
陛下我慢とかしてないでしょ(笑)

スポンサーサイト

*Comment

NoTitle 

さきさんの淡い期待は消えかけ・・・・(;´∀`)

どれだけ嫉妬してるんだ、陛下。
たぶん陛下は経験たくさんありそうなんだけど
初めての恋愛したのは夕鈴が初めてで一人だといいなぁ・・
と、私の淡い気持ち。
もちろん全てにおいて夕鈴が初めてだったら嬉しいけど、
帝王学とかの観念(←)からそれもないかな~と・・一人ショックを受けたり・・・(T ^ T)
  • posted by ママ 
  • URL 
  • 2013.12/03 14:47分 
  • [Edit]

ママ様へ 

ほんっと、消えそうです(´д`;)
もう!陛下!
私の期待を踏み躙らないでね!←

「あんなのは口づ(ごにょごにょ)~」とか言ってる陛下ですから、きっと経験は豊富でしょうね(冷笑)←
帝王学とかで、きっと色々学ばれて、慣れているんでしょうね(冷たい微笑み)←

…陛下、不潔(ボソリ←陛下ファンの方、ごめんなさい(>_<)!
  • posted by さき 
  • URL 
  • 2013.12/03 22:15分 
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

さき

Author:さき
さきと申します。
「狼陛下の花嫁」の二次小説を書いています。
楽しんでいただけたらと思います。

四季の風景時計

訪問者数

現在の訪問者数

現在の閲覧者数:

最新記事

天気予報


-天気予報コム- -FC2-

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

QRコード

QR

ブロとも申請フォーム

右サイドメニュー

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。