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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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続く混乱

皆様こんにちは(^_^)
それでは第5話をお送りします♪

新たにやってきた人物にも詰問された夕鈴。
『黎翔』と名乗る人物のいうことが、まさに”有り得ないこと”で――

―――――――――――――――――――――


【パラレル】
【現代・原作どちらも出ます】



牢屋から連れ出された私が、再び地に足を着けられたのは、どこかの部屋に入ってからだった。私を連れ出した『珀 黎翔』という人は、部屋に私を置いた後、後ろからやってきた女の人に指示を出し、部屋から出ていった。

その後の私はと言うと…2、3人の女の人に囲まれてお風呂に連れ去ら…もとい運ばれ、体の隅々まで綺麗に磨かれた。普段から清潔にしているのに…そんなにごしごし擦らなくてもいいじゃない。痛かったわ。
それから綺麗な服を着せられて、髪も整えられて(髪形は変わらない)、薄く化粧された(何故?)。そして案内された部屋に入ると、先ほどの『珀 黎翔』さんがいた。
彼はこちらを見て、軽く目を瞠るとすぐに表情を戻し、女の人たちに下がるよう指示した。

「…服装が変わると随分と印象が変わるな。ああ、こちらに座ると良い。お腹が空いているのだろう?」

彼はそう言うと、自分の真向かいの椅子を指さした。その間にある卓の上には沢山の料理が並んでいる。実際に本当にお腹が空いていた私は、彼の指さす方向に、というよりも料理の方につられて椅子に座った。

「まずは腹ごしらえだな。私も仕事で忙しかったのと、お前のことがあったのとで夕食を食べていない。食事をしながら話を聞かせてもらおう。」

そういえば牢屋にいる時に「話をする」とか何とか言ってた気がする。とにかくお腹が空いていたので、料理に手をつける。少し冷めていたが、それでも美味しい料理の数々に、箸が進む。向かいに座る彼も、それを観察するように見て、箸をつける。



空腹状態から脱した夕鈴は、最初の頃とは違い、頭がはっきりしてきた。やっぱりご飯を抜くのはいけないわね。ダイエットとかしたことないから分からなかった。いつも3食しっかり食べてるし。
飲み込むように食べていた時よりも、幾分料理の味を噛みしめるようになった頃、向かい側から声がかかった。

「――――して?もう一度聞こう。お前は何者なんだ?一体どこからこの後宮へ入ってきた?」

牢屋の頃よりも警戒色や冷たさがないとはいえ、やはりその声は鋭い。
少しヒヤッとしながらも、夕鈴は先ほどよりも落ち着いて答える。

「―――私は汀 夕鈴。17歳の高校生。白陽省の乾隴 章安区に住んでいます。家族構成は父と弟の3人家族。父は区の役人で、弟は区内の中学に通っています。」
「…やはり変わらないか…。むしろ余計に分からない情報が増えたな。…乾隴 章安区に住んでいると言ったな。」
「はい。」
「…その前に何と言った?」
「白陽省です。」
「…省、とは?何か別の国の名前か?」
「省は行政区の単位です。国としてはまた別の名前があります。国の名前は…―――国です。」
「―――聞いたことがない国名だ。白陽省も聞いたことがない。」

二人の間で沈黙が広がる。

「―――あの、ところでここはどこなんですか?お風呂にも入れて貰っちゃって…先ほどの女の人たちに着替えもして貰っちゃったのに、お礼も言えなかったし…。」
「ここは後宮であの者たちはここで働く女官だ。それが仕事なのだから礼を言う必要は無い。」
「こ、こここ、後宮?!ここは後宮なんですか?王の妃や王に仕える女性が働くという…」
「そうだが。」
「…。」

いや、待って。ここが後宮だとすると…この目の前にいる男性は…
夕鈴は思わず俯いた。

いや、ここまで来たらさすがに分かる。自分の記憶が間違っていなければ…王の妃が住まう後宮は『男子禁制』のはずだ。ある人物を除けば…
夕鈴は顔を挙げて目の前の人物を見て、恐る恐る尋ねる。

「…王、様?」
「…そうだが。気が付いてなかったのか。李順が『陛下』と言っていたのだが。」

そういえばそんなこと言っていた気がする。
夕鈴は考えを整理しようとする。

目の前にいる人は『珀 黎翔』という名前で、この国の国王陛下。ここは白陽国の後宮。さっきの女の人たちは、ここで働いている女官。それに…

「あ、先ほどの李順という方は…」
「あれは私の側近だ。」

側近。偉い人の傍で仕える人のことよね。なるほどだからさっきもこの人に敬語で接してたわけだ。うん。王様だものね。国で一番偉い人だものね。

「って!そうじゃなくて!」

夕鈴は思わず立ち上がった。
王様がいて、側近がいて、後宮があって女官がいて…
…嘘をついているようにも、騙しているようにも見えない。
…じゃあ…じゃあ、やっぱりここは…

「…何がそうじゃないなんだ?」

立ちあがった夕鈴を見て、国王は静かに問う。
それを聞いた夕鈴は、混乱しながらも、椅子に座って言葉を探す。

「…え…えっと…。…驚かないで聞いてくれます?」
「…なんだ?」

驚かないなんて無理だ。本当は私が一番驚いている。いや、今でも信じられない。
でも、言わなければ話が進まない。

「…私…私は…」
「…?」
「私は未来から来たみたいなんです!!!!!」

―――――――――――――――――――――

まあ、普通「陛下」って聞いても分からないよね。
現代に生きていたら。何かの名前?ってなると思うのよ。

前話と同じく現代の国の名前は伏せています。
モデルはもちろん、あの国ですけど(笑)

…というか、今気付いた。
この時、完全に二人きりですよね。
いくら混乱していたとはいえ、警戒心を持とうよ、夕鈴(笑)

次回予告↓

「事情」を話す夕鈴。
だけど信じてもらえなくて―――――

次回!
第6話「明かされた真実
お楽しみに!

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