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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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Bitter and Sweet Valentine's Day

皆様お晩です(=・x・=)
今日はバレンタインですね♪

イベントものと言えば、我が家ではこの二人です!
何故なら…恋人設定以外では一番関係が進んでいる二人だから!←そこ?

というわけで。
バレンタインでこの二人!
家庭教師夕鈴と、その生徒な黎翔君です♪

ただし。
タイトルがタイトルなので、面白いのか定かではないですが(笑)
楽しんで頂けたらと思います♪

ではどうぞ!

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【現代設定】
【両想い】
【年齢逆転】
【捏造】



「ねえ、夕鈴―――明日は…」
「明日?明日は…」

黎翔がそう問うと、夕鈴は徐に鞄から手帳を取り出した。
パラパラとページをめくり、思った所に辿り着く。

「明日は―――2月14日。…家庭教師はあるわね。15時からだけど…何か不都合があった?」
「……」

手帳で明日の予定を確認した夕鈴は、黎翔に問うたけど、当の黎翔は不満そうな顔をした。
―――何かあったかしら…?
夕鈴の手帳は、自分で日付を書き込むタイプの手帳で、一般的な手帳では無い。
そのため『その日』が何の日か、現在の夕鈴には確かめる術は無い。
しかも世情に疎い夕鈴は、その日が何なのかをすっかり忘れている。
仕方なく、黎翔は自分から言う事にした。

「明日は…―――バレンタインだよ?夕鈴、僕にチョコくれないの?」

クゥン…という表現がまさしく当てはまる位、黎翔は夕鈴の前で項垂れてみる。
実際、項垂れていたのは幻の耳としっぽだったが。
しかし、それでも夕鈴には通じたようだ。

「―――!あ!そうだった!バレンタインよね!」
「―――うん!そうだよ!思い出してくれた?」

黎翔の項垂れていた尻尾と耳が、パアアァァ…と光りながら回復する。
しかし、次の夕鈴の台詞によって、そのまま固まった。

「聖ウァレンティヌスが殺された日よね!」
「………え…?」
「私、これまでバレンタインって、女の人が男の人にチョコをあげる日って思ってたけど、本当は昔人が殺された日って教わって、『なんて不謹慎なっ!』って思ったの。反省したわ。そんな事知らなかったから」
「いや…あの…」

夕鈴の言っている事は、世間一般の女子の見解と合っている。
なのに、何でこんな事に?

「人が殺された日を喜ぶなんて、そんなのダメよね」
「―――」

そこで黎翔はぴんときた。
彼女に、変な知識を教えたのは―――…

「…もしかして、父がそう夕鈴に教えたの?」
「え?ええ…私、教授に聞いたの…『黎翔君って、きっと女の子にもてるでしょうから、毎年大変じゃないですか?』って」
「…」

そこで嫉妬しないのが、夕鈴の夕鈴たる所以か。

「そしたら教授は『知っているかい?汀君。バレンタインは、本当はその昔、聖ウァレンティヌスという人物が殉死したことが起源なのだよ。…だから、昔からうちの家は、バレンタインに何かをした事は無いなぁ…』って言われて…」
「…」

やはり父か。そうだと思った。
僕と夕鈴の仲を邪魔するのは、絶対あの人しかいない。
黎翔は心の中で溜息を吐いた。
それと同時に、夕鈴は怪訝そうに首を傾げる。

「…あれ?でも、それならさっき黎翔君がチョコの事を聞いたのと話しが食い違う様な…?」
「―――夕鈴。父に騙されたんだよ。…確かにうちでは、バレンタインに何か特別な事をするでもないし、僕自身も煩わしかったから誰からもチョコを貰ったことは無い」

父の言った事の一部は本当だし、僕自身、これまでバレンタインなんて煩わしいだけだった。
勝手に周りの女どもが騒ぎたて、チョコを我先にと渡そうとしてくる。
その度に冷たい視線を浴びせ、女たちを凍りつかせるも、毎年毎年同じ事の繰り返し。
そんな女たちは、降って湧いて出るほど居た。
だけど。

「でも、今年は特別だよ。―――夕鈴が居るからね」

そう。今年は違う。だって、夕鈴が居る。
初めて愛しいと思った女性。
僕の方が4つ程年下で、夕鈴はそれを少し気にしているらしいけれど、僕にとってはそれほど気になるものでもない。
唯一気にする所と言えば、夕鈴に子供扱いされる事だったり、成人じゃないから結婚できない所だけ。
だけど後者はこの間僕が18歳になったことで、問題ではなくなった。
現在はすぐにでも、夕鈴と結婚できる年齢だ。
だけど…夕鈴はまだ大学生だし、学業に集中したいと言い出すだろうから、出来ないだけ。
僕はもう仕事してるし、夕鈴だって養える。
―――でも、夕鈴の事だから、大学卒業してもそこに残って研究に専念したい、とか言い出すか、博物館の学芸員になって研究に専念したいとか言い出しそうだな…―――いっそのこと、卒業したらすぐに結婚式でも挙げようか。そしたら、夕鈴を僕に縛れるし。
どんどん不穏になって行く黎翔の思考などいざ知らず、夕鈴は照れつつ答える。

「いや…でも、私なんかのチョコで、黎翔君が喜んでくれるか…」
「喜ぶよっ!それはもう!だって、夕鈴に貰えるんだから!」

尻尾をぶんぶん振る小犬の後ろに狼が控えている事に気付かない夕鈴は、その言葉に嬉しいと笑顔を零すのだった。


*************

バレンタイン当日―――珀家。
夕鈴が通された応接室には、黎翔と―――何故か、教授の姿が。
しかし、夕鈴は当然の事と受け止め、二人に包みを差し出す…と思いきや、先に教授へと差し出した。

「―――はいっ!バレンタインのチョコレートです!…教授には、バレンタインの起源について聞いてはいたのですが…」
「ああ。気にしなくて良いよ。現代で、それを気にしている人の方が少ないからね」
「はい、分かりました。―――はい、これが黎翔君の分!」

何で先に父に渡すのかとか、何でここに父の姿があるのかとか、黎翔的には文句が山々だったが、目をキラキラ輝かせている夕鈴の前では何も言えなかった。
―――後で、お仕置きだな。
ただし、心ではそう考えていたが。

コンコン

「―――何だ?」
「旦那様、お時間でございます」
「まだちょっとしか経ってないじゃないか」
「そのちょっとの時間が、もう過ぎたのでございます」
「…はぁ…仕方ないな…汀君。申し訳ないが、私は席を外すよ。ゆっくりしていってね」
「あ、はい!お忙しい所、申し訳ありませんでした」
「いやいや。こちらこそ、チョコレートを有難う」

そう言って教授は去って行った。
残されたのは、夕鈴と黎翔二人だけ。
父親が居なくなった途端、黎翔は夕鈴の隣に移動した。

「―――わっ!どうしたのっ?」
「――――ねぇ…夕鈴?」
「な、何っ?」

夕鈴は何だか居心地が悪かった。
隣に移動してきた黎翔の機嫌が、悪いのを感じたから。
でも、その理由が分からない。
昨日はあんなに、チョコを強請って来たのに。
そのチョコを持って来たのに、何でこんな不機嫌なの?
―――やっぱり、私のチョコは不満だったのかしら…?
―――それなら、そう言えば良いのに…
どんどん卑屈になる夕鈴だったが、黎翔からの言葉でそれらは吹き飛ぶ。

「―――何で、父の分まであるの?」
「へ?」
「夕鈴がバレンタインにチョコを渡すのは、僕だけじゃ無かったの?」

黎翔の不満の原因はそこにある。
昨日、夕鈴は『今年は誰にも上げない』ような発言をしていたのに、今日持って来たチョコは父の分まであった。

「あ、あのね…―――黎翔君のチョコを作ろうと思ったんだけど…どうせなら、やっぱりみんなの分も作った方が効率が良いなって思って…父の分と、青慎の分と、教授の分も一緒に作ったの」
「―――」
「沢山作る方が、作り易いし」
「……ふぅん?」

室温が下がる。夕鈴はそれに敏感に反応した。
何故なら、恋人になって数ヶ月。こう言う事は何度か体験したから。
そういう時はさっさと逃げないとと思うけれど、逃げられた試しは一度も無い。
今回も例に漏れなかったようだ。
立ちあがろうとした夕鈴の腕を、黎翔が素早く掴む。
そのまま自分の元にぐいと引っ張った。

「―――っきゃ!!」

倒れこんで、夕鈴は自分が黎翔の胸元に顔を当てていると気付き、顔を真っ赤にする。
その夕鈴の耳元に、黎翔は甘く囁いた。

「――――じゃあ、僕にだけして欲しい事があるんだけど…?」
「―――っ、な、何っ?」

どうやら不機嫌そうな雰囲気は気のせいだったようで、黎翔はいつもの様な強引な態度をとっていた。
それに心臓がバクバクしながらも、夕鈴は黎翔に聞く。

「簡単な事だよ…――――このチョコを、僕に食べさせて」
「―――え?」

食べさせる?私が黎翔君に?



「ええええぇぇっ!?こ、ここでっ?!」

ここは応接室で、部屋の外には使用人さんとかが居てですね。
つ、つまりっ、部屋の中の声が丸聞こえなのではっ?!
そんな場所で、そんな事出来ないっ!!!
あたふたする私を見て、何を思ったか黎翔君はこんな事を言い出す。

「―――ここじゃ駄目?なら…」

掴んだ手はそのままに、黎翔君は私の肩を抱いて立ち上がらせ、扉へと向かう。

「―――えっ?どこに行くのっ?」
「ここじゃ駄目なら…―――僕の部屋へ行こう?」
「はっ?」

どんどん歩を進めながら、黎翔君はそう言う。
―――黎翔君の部屋?
黎翔君の部屋には、私はまだ一度も行った事が無い…―――というより、この家で応接室以外の部屋に、踏み入れたことが無い。
応接室でいつも事足りていたので、必要性が無かったから。
黎翔君の部屋…どんな部屋なんだろう?
そう思っている間に、黎翔君の部屋と思われる扉の前に着いた。

「ここが僕の部屋。―――そういえば、夕鈴は初めてだっけ?」
「う、うん…」

初めてという緊張感と黎翔君との密着度で、心臓がバクバクいってるんですが。
それに構わず、黎翔君は部屋の扉を開け、中に入る。
黎翔君は持って来たチョコレートをテーブルの上に置き、私と一緒にその傍のソファに座った。

「―――さて…ここなら誰の耳にも入らない。―――二人きりだから気兼ねなく、食べさせてくれるよね?」

艶やかな笑顔で、黎翔君はそう言った。
それに、急展開で忘れていた展開を思い出した。
―――食べさせるって…!

「な、何だか恥ずかしい…のだけれど」
「そう?夕鈴がすることは簡単だよ?ただ、僕にチョコを食べさせてくれれば良いんだよ?」

さあ早く、とチョコレートを入れた箱を手元に持って来て催促して来る。
それに、夕鈴は諦めて一つ摘まむ。
―――ただ食べさせるだけ…ただ食べさせるだけ…
そう、相手は…恋人だけれど、この時だけは、小犬に餌を与えるだけの心境でいればいいのよ!
例え相手がどんなに色気を振りまき、自分の腰に手を回して逃げられない状況を作っているのだとしても。
その目が完全に捕食者の目をしていて、本能的な危機を感じるのだとしても。
私がすることは、黙ってチョコを口元に運べばいいのよ!

「―――はい…黎翔君」
「―――」

夕鈴がチョコを黎翔の口元に持って行くも、黎翔は不満そうにして口を開けない。
…何故だ。

「…?ほら、チョコだよ?…要らないの?」

やっぱり私のチョコなど要らないのかしら…
そう目を曇らせると、黎翔君は違うというように首を振る。

「―――夕鈴。食べさせる時に言う事は?」
「は?」

何のことだろう?

「…『あーんして』って言うんじゃないの?」

真面目な顔で黎翔君はそんな事を言う。
5拍ほど固まって、夕鈴は赤面した。

「――――!な、な、何を言ってるの?!そ、そんなの…」
「…してくれないの?」

これがいけない。この…見捨てられた小犬の様な目が。
何でもしてあげたくなって来る。
恥ずかしくてやりたくなかったけど、夕鈴は何とか堪え、口に出す。

「―――はいっ!『あーんして』!!!」
「…何だか色気が無いけど…ま、いっか」

黎翔君が何かを呟いたけど、必死だった私の耳には聞こえなかった。
黎翔君の口元にチョコを持って行って『あーんして』と言った後、目を瞑っていた私の指先に、生温かい温度を感じた。
その感触にびくっとして目を開けると、黎翔君に指先を舐められていた。

「―――なっ!何を…!」
「何って…指先に粉が付いてたから。勿体ないでしょ?」

悪びれも無く黎翔は言う。
口をパクパクさせていた夕鈴だったが、すぐに黎翔の声が聞こえた。

「ほら…まだチョコは残ってるよ。食べさせてくれないの?」
「あ…は、はいっ、どうぞっ」

こうなったらもう自棄だ。
とっとと食べさせて、とっとと帰ろう!
じゃないと、自分は茹で上がってしまう。
しかし半分ほど同じ様に食べさせた所で、黎翔君から待ったが掛かった。

「もう良いよ。僕は充分食べたし。―――後は、僕が食べさせてあげる」
「へっ?―――いや、これは私が黎翔君の為に作ったものであって…」
「良いから。―――はい、あーん」

そう言って口元にチョコを運ばれる。
それに戸惑って目をキョロキョロさせたけど、意を決してそれに喰い付いた。
自分で作ったチョコは、甘くてとろっとした舌触り。
毎年、家族に作ってあげているものだ。
その甘さに少しの笑みを零すと、黎翔君は目を細めた。

「…僕もまた食べたくなったな」
「え?あ、じゃあ…はい、どう―――っ?!」

先ほどもう良いと言った黎翔が、自分もチョコを食べたい発言をしたので、夕鈴は再びチョコを摘まもうとするが…それより早く、黎翔は夕鈴の後頭部に手を回し、自分の元に引き寄せた。
そして、夕鈴の口の中にあるチョコを奪い去るが如く、口付けを施す。
二人の熱でチョコが溶け、互いの喉を下って行く。
チョコが口の中から無くなっても、黎翔は口付けを解こうとしない。
むしろ、貪るように激しさを増していった。
夕鈴は息が苦しくて、胸をドンドンッと叩くが、黎翔はお構いなしだ。
夕鈴の身体から力が抜ける頃、やっと黎翔は口付けを解いた。

「―――はぁ…はぁ…―――なっ、何を…」
「何って…―――お仕置き?」
「はっ?!」
「僕以外にチョコを作った事と、僕より先に父にチョコを渡した事。これらに対するお仕置きだよ」
「なっ…!」

夕鈴は愕然とした。
チョコは毎年家族に上げてるし、教授にはお世話になっている事も含めて上げたのに、こんなこと言われる筋合いはない!
黎翔を睨みつけて言い返そうとした夕鈴だが、次の黎翔の一言で再び固まった。

「―――さてと。チョコはまだまだある。―――全部、僕が食べさせてあげるね?」
「~~~~~っっ!!!」



後頭部をがっちり止められ逃げ場が無い夕鈴は、そのまま暫く翻弄される事となったのであった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

おいおい!ちょっとやり過ぎだろう!
…というツッコミをしてやりたいところですが、書いてるの、私という事実(笑)

聖ウァレンティヌスについては、詳しく載せようと思って止めました。
そのまま行くと、Sweetな部分が吹っ飛んで行くので(笑)
いや、別にそれでも良いんですけどね。私的には。←おい

そして。
黎翔君が作中で物騒なことを考えています。
とりあえず言っておこう。
―――こーこーせーの発想じゃないよ!怖いよ!
この辺、今日ちょっと色々設定を考えちゃいました。
そのうち出すかもしれません(怪しい…)

クリスマスでやっとキスが出来た黎翔君。
ちょっとずつ箍と言うものが緩んできてないかい(・・;)?
わたしゃぁ心配だよ←誰

というわけで。
バレンタインでした!


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*Comment

NoTitle 

ぅんまあ!なんて甘い(*´v`)σ*バレンタインデー♥(´v`*)
ストレートティでも吐きそうですね(笑)

最近の高校生はいけませんなぁ~←
いや、黎翔くんだからか・・・色気がパネェ
こんなこと・・・高校生がしちゃいけません←(笑)
バレンタインの恋人といえば大体こんな感じですよね~
年齢を考えて!黎翔くん!
お母さんはシンパイデス!あなたのこれからが|д゚)
  • posted by ママ 
  • URL 
  • 2014.02/15 12:38分 
  • [Edit]

ママ様へ 

甘くなりました(^_^;)?
最初はもっと苦い予定だったんですけど…ちょっと可哀想と同情したのが運のツキ←
調子に乗って、収拾がつかなくなりました(笑)

ふつーのこーこーせーは、きっとこんなんじゃないと信じてます(キッパリ)

私もシンパイデス|x・`)
  • posted by さき 
  • URL 
  • 2014.02/15 13:45分 
  • [Edit]

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