雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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戸惑いの嵐

皆様今日は(=・x・=)
何だか風が全然止む気がしませんね(=-x-=)
本州の方は、お天気大丈夫なのでしょうか(・・?

さて。続きです♪
この辺りから展開が早くなりますよ~(@^^)/~~~
(え?もう早いって?)

臣下の前で、他の妃は要らないと言う黎翔。
一方夕鈴は、穏やかながらも落ち着かない日々で―――

――――――――――――――――――――――――――――――

【パラレル】
【現代・原作どちらも出ます】



―――これは、何?

夕鈴は目の前の光景が信じられなかった。
先ほどまで、お茶を飲んでゆっくりしていたのだ。
今日も何事もなく終わると、そう思っていたのに。

「あの…―――これは?」
「お衣装ですわ!お妃様!」
「いや、それは分かるのだけれど…」

きらきらと目を輝かせる侍女に、夕鈴は言葉が尻すぼみになる。
目の前に広がるのは、色とりどりの衣装の山。
布地の海と言っても過言では無いその量に、夕鈴は呆気にとられた。
瑤花さんも驚いていた。
そして結局、最初の疑問に戻って来た。

「―――これは、何なのですか?衣装は、今あるもので足りていますよね?」
「これは今までとは質が違いますわ!―――全て、陛下が用意されたのですっ!」

陛下が?一体何のつもりで?
疑問符ばかりが夕鈴の頭に浮かぶ。
しかし、次の侍女の言葉で、息が止まるかと思った。

「これは正妃様にも負けず劣らずの品ですわ!―――もしや陛下はこのままお妃様をご正妃様に、と考えて――」
「こらっ!滅多な事を言うものではありませんっ」

興奮した侍女を、年嵩の侍女が咎める。
しかし夕鈴にははっきりと聞こえた。
―――正妃に?陛下が?私を?
そんなの有り得ない…―――などと、暢気に考えられる状態では無い。
この間の陛下の発言。
現在の、この衣装の山。
侍女が言うには、正妃にも負けず劣らずの物らしい。
まさか、そんな馬鹿な。
陛下が言っていたのはあくまで『本物の妃』であって、正妃ではない。
正妃に、私がなれるわけ無いじゃない。
落ち着け、私。それは侍女のほんの空想に過ぎない。
実際の私は未来から来た人間で、陛下と結ばれる運命には無い。

『君が偽者だとか、未来人だとか…そんなのはどうでもいい』

突然、この間の陛下の言葉を思い出す。

『もう決めたんだ。君がどんなに詰ろうとも、君をもう未来に帰すつもりはない』

ぶるりと悪寒が走る。

『―――覚悟しろ。私はもう、容赦しない』

そして、蒼褪めた。
陛下は何をするつもりなのか。
自分をどうするつもりなのか。
私には何も分からない…―――でも、分かる事は一つだけ。

「…私は、ここに居ては―――」

呟きは、誰の耳にも入らない。
夕鈴は顔を上げると、すぐに人払いを頼んだ。瑤花さんだけは残るように言って。
侍女たちは戸惑っていたけれど、自分たち以上に戸惑っていた夕鈴を見て、渋々引き下がる。
侍女たちが居なくなると、夕鈴は瑤花に聞いた。

「瑤花さん…―――手鏡を知らない?鏡台に有った、持ち手が付いてる、丸い…」

帰って来て早々に、夕鈴は聞いた事がある。
『鏡台はどこにいったの?』と。
そう、今夕鈴の自室に、鏡台は無い。
その時も夕鈴は瑤花に問うた。そして瑤花はこう答えた。
『鏡台は……鏡の部分が割れてしまって、修理に出しているのです…』
何やら歯切れが悪そうだったが、そういう事もあるのだろうと疑問に思わなかった。
だが、手鏡ならあるはずだ。
今はそれが必要だ。
しかし次の瑤花の台詞に、夕鈴は固まった。

「―――後宮の鏡は、陛下が全て取り払いました」
「―――は?」
「…この前も、本当は鏡台は修理に出したのではなく…陛下の御命令で、夕鈴様の周りから鏡を撤去するよう言われたのです…」

申し訳ありません、と項垂れる瑤花さんの謝罪も、今の夕鈴には聞こえない。
…今、瑤花さんは何と言ったの?
鏡を全て、取り払った?陛下が?
そう言えば、こちらに戻ってから一度も鏡を見た記憶が無い。
何故?―――それは愚問だった。
だって、陛下は言ったのだ。私に。

『君がどんなに詰ろうとも、君をもう未来に帰すつもりはない』

帰すつもりが無い。
私がいつも現代に帰る、必要条件は―――鏡。
その鏡が無くなれば、私は……戻れない?
そして…――――鏡台も…?

「―――そんな…」

顔が蒼褪め、身体が小刻みに震えだす。
―――どこかで、陛下の『本気』を甘く見ていたのかもしれない。
そんな事、出来るはず無いと。するはず無いと。
私を故郷と引き離すことはしないと―――悲しませる事はしないと。
だが実際に陛下は私が戻らないようにと、徹底した策を取っている。
これまでも鏡が無いと帰れなかった。
言われた時は、そんな事出来ないと思っていたが…

「―――あ…」

思わず声が漏れる。
―――まさか…この衣装の山は…
本気で私を妃にするつもりなのだろうか。
正妃は有り得ないとしても―――本物の妃に。

―――駄目だ。一刻も早くここを離れないと…!

帰れなくなる。自分の時代に。
それは…―――嫌だ。
もう会えないなんて、思いたくなかった。
自分の大切な人。
陛下の事は好きだが、自分の家族と会えなくなる話は別問題だった。
―――逃げなきゃ…
思考は、決意は、纏まった。

「――――。…瑤花さん。私、後宮を出ます」
「っ?!夕鈴様?!何をっ?」
「出なきゃいけないの…お願い、早く逃げないと…」

陛下から、早く逃げないと。
さっきから頭の奥で警鐘が鳴り響いている。
一刻も早く、ここを離れろと。
さもなくば、大変な事態になると。



「――――逃げる?何から逃げるつもりだ?―――夕鈴」


だが、もう遅かったようだ。

――――――――――――――――――――――――――――――

SNSで、最後の陛下の台詞が怖い!と言われてました;;(・・;);;
…そ、そんなに怖かったですかね?;;(・・;);;←あ

次回の話から、ちょっと夕鈴が辛くなります(>_<)
最終編。
最初から最後まで緊張感に溢れる仕様となっておりますので、お付き合い頂けたらと思います(今更)


次回予告↓

訪れた黎翔と対峙する夕鈴。
戸惑う夕鈴に、黎翔は強硬手段を―――?!

次回!
第4話「痛切なる願い
お楽しみに!

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「狼陛下の花嫁」の二次小説を書いています。
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