雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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想いの先へ

皆様今日は♪

最終編!
SNSではあと1話で完結です!
最終話も書き終わっております♪

では続きをどうぞ!

几鍔や明玉とも別れ…夕鈴たちは後宮へ!

――――――――――――――――――――――――――――

【パラレル】
【現代・原作どちらも出ます】



―――――そこは、まるで時を止めたように、しかし…年月を感じさせるものだった。

「―――うわ……凄い……」

正直な感想が、青慎の口から出て来る。
夕鈴も、ほぼ同じ感想であった。

謁見の間から後宮へと入ってきた4人は、回廊を歩いていた。
夕鈴は、入れる人が居るのだから、手入れくらいされていると思っていたのだが…
実態は、全く手入れのされていない後宮の姿が目に入った。

「―――せめて、雑草を抜いたりとかは…」

そう。その辺りの道端でさえ、草はぼうぼうに生え、自然の成すがままな状態なのである。
掃除が好きな夕鈴としては、このような状況は頂けない。
…というか、何があった?と言いたい。
後宮って、こんなに雑に扱って良い場所だったかしら?―――違う気がする。

「―――以前、後宮は王とその妃、その子供たちの生活空間としてのみ機能していた…そう言いましたね?」
「え…?ええ…」

確かにそう聞いた。
陛下の時代から、そのままずっと……その子孫も、生涯一人の妃しか娶らなかったとも。

「―――表向き、後宮はその建物全てが、王とその家族の居住地でした……―――しかし、とある一角だけ、どうしても足を踏み入れられない場所があるのです」
「―――」

そう言えば、以前も『後宮の奥深くは入れなかった』と言っていた記憶がある。
それがそこだろうか。

「―――そこは、狼陛下とその妃が住んでいた部屋」
「え―――?」
「そしてその子供達も住んでいた部屋です。―――狼陛下とその妃の亡き後、その子供たちまでは入ることが出来ましたが、孫以降の世代は、入ることが出来ませんでした。つまり……その時代以降、誰も『そこ』に踏み入れた人は、居ません」
「――――――」

何だか怖い話になっている気がする…
何なのだその呪いの様な話しは。怖いじゃない……!
夕鈴は蒼褪め始めた。
姉が怖い話を苦手とするのを知っている青慎は、話題を変えようと慌てる。

「そ、そうだっ、あのっ…―――翔悠君、で良いかな…?」
「―――うん、良いよ」
「君の眼は紅いけど……それって、遺伝だったりするの?」
「ああ……これは、王族の血筋に現れるもので……まあ、遺伝だね」
「そうなんだ……ずっと気になってたんだ」

子供同士のやり取りに、先ほどまでの恐怖は薄れ、微笑ましくなる。
そう言えば陛下も彼らも目が紅いのは知っていたが…やっぱり、遺伝だったのか。
夕鈴はちらりと翔悠を見る。
青慎とやり取りをしている翔悠は、やはり青慎と年が近いのであろう。それなりに幼く見える。
いつも大人びた言動をするから、その姿は新鮮に見えた。
ふと気が付いた夕鈴は、翔悠の背後に居る人に言葉を投げかける。

「えっと……麗鈴さんは、おいくつですか?」
「私は20歳ですわ」
「あ……じゃあ、几鍔と同い年なんですね…」
「―――私は、几鍔さんとは同じ大学に通っています」
「―――ええっ?!本当ですか?!」
「ええ……学科は違いますけどね」

新たな事実が発覚するが…にこりと笑う麗鈴さんは、ちょっと感情が読めない。

「あの……先ほど言っていた『何もかも上手くいく』とは……どういう意味ですか?」

夕鈴は思い切って聞いてみた。
気になる事を、そのまま放置したくない。
だけれど…

「それは…―――いつかきっと、分かる日が来ますわ」

やっぱり誤魔化された。


***********

「――――ここです。ここから先は……僕達でも、入れない」

歩く事20分近く。
後宮の奥に来た一行は、ある一角で足を止める。

「―――ここは…」
「見覚えがあるでしょう?――――貴女は過去で、この奥に住んでいたのだから」

そうなのだ。
ここから先は……あの時代の、私の部屋のある所。
何で、ここから先は、誰も入れないのだろう?
いや―――理由なら先ほど聞いたのだが。

「さあ―――――ここからは、貴女一人で行く事になります」

それの意味することは、今の夕鈴では分からない。
今分かる事は…―――これで、青慎とも彼等ともお別れだという事だ。

「青慎…―――ちゃんと、毎日ご飯食べるのよ。寝る前には必ず歯を磨く事。父さんが借金しそうになったら…止めてね。勉強、頑張るのよ…」

注意事項を言っていたら、やはり目に涙が溜まって来る。
今日だけで、どれだけ泣いた事か。

「姉さん―――心配しないで。こっちは何とかするから」
「青慎…」
「――――幸せになってね?」

優しい弟の言葉に、夕鈴は涙が滝のように流れた。

「うぅっ……!青慎…!――――ちゃんと元気でいないと、姉さん、心配で心配で心配で…!」
「―――分かったから……姉さん…」

抱き付いて来た姉の背を、ぽんぽんとあやすように叩く弟。
見事に、色々と逆転している姿である。



「―――――あんまり長居すると……気持ちが揺らいじゃいそうだから…―――もう姉さん、行くね」

名残惜しげに弟の頭をぎゅっと抱き、そして離れる。
青慎は哀しそうに笑う。

「姉さん……元気でね」
「うん……じゃあ………――――行ってきます!!」

明るく、元気よく―――笑顔で。
その言葉の通りに、夕鈴は駆けだした。
角を曲がる直前、翔悠の言葉が聞こえた。

「お元気で――――――――――ご先祖様」

その言葉は、角を曲がった時に感じた何かを通り抜ける感覚に、最後まで聞こえる事は無かった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

え~…皆様もう多分ご存じだったと思いますが…

狼陛下の子孫=…

ということは!

…です。←答えになってない(笑)

皆まで言う必要はないかと思いますwww


次回予告↓

自分の部屋を目指す夕鈴。
そこで見たものとは―――?

次回!
第15話「後宮の遺念
お楽しみに!

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