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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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明かされた真実

皆様こんにちは(^O^)/
パラレル第6話をお送りします♪

牢屋から連れられた夕鈴。
未来から来たと話すが―――

――――――――――――――――――

【パラレル】
【現代・原作どちらも出ます】



――――今、この娘は何と言った?

『私は未来から来たみたいなんです!!!!!』

ミライ?ミライなどという地名はあったか?
しかしどう考えてもそのような地名は見つからない。

「―――私を謀っているのか?」

名前や家族構成以外のこの娘の素性が分からなくて、わけのわからない事を言われてさすがの黎翔も苛立ち始めた。
この娘は目が覚めて会ってから、困惑しながらもまっすぐな目を私に向けてきた。
最近の官吏たちや大臣、王宮に暮らす者には見られなくなった、良い目をしていた。
だから害は無いと判断したが、見当違いだったのか。

「!!違います!本当のことです!いや、私も何が何だか分からなくて、本当は信じたくはないのですが、この状況はどう考えてもそうなんです!」

何がそうなのかは分からないが、嘘ではないようだ。鋭い雰囲気を解いて尋ねる。

「何がそう、なんだ?」
「私の考えていることが本当かも知れない、ということです。」
「考えていること、とは?」

夕鈴は困惑する。
先ほどから同じやり取りを繰り返している。
信じて貰えないのも無理は無いが、嘘は言っていない。

「ここは白陽国で、王宮があって、まだ国王様がいるんですよね。それがあなただと。」
「先ほどからそう言っている。」
「そして白陽国が建国されてから―――年なんですよね。」
「そうだ。それくらい、この国に住む者なら知っているだろう。」
「…理解できないことを承知で申し上げます。私のいた時代では、白陽国はすでに王政を廃止しています。そして――国の省の一つとして成り立っています。王宮は博物館として一般人にも公開されており、お金を払えば誰でも入ることが出来ます。後宮には入れませんが。」

そう、私の知っている「現代」の白陽国王宮は、博物館のはずである。料金を払えば、王宮の中に入ることが出来、「謁見の間」とやらも見学できる。王の妃たちが暮らした後宮は、未だに公開されてはいない。確か…何か理由があったような。

「とにかく、私のいた「時代」では白陽国は「過去」の時代となっております。ここがその時代だとするなら、私は今、私にとって「過去」にいることになります。だから、あなた方にとって私は「未来から来た者」になるんです。」
「…待て。話が見えない。…白陽国が過去?王宮がはく…はくぶつかんとか言ったか。後宮に入れないのは当たり前だ。王とその妃、女官しか入れないのだから。」
「だからそれは」
「…未来から来た?それを信じろと?」
「…!!!」
「俄かには信じがたいな。お前が未来からやってきたなどとは。」

そう言って、黎翔は椅子から立ち上がる。
卓の上の料理はまだ少し残っていたが、もう二人とも食事を続ける気は無くなっていた。
困惑した顔でこちらを見上げてくる娘を一瞥した後、部屋を後にする。
女官に、卓の上を片づけ、娘に休ませるよう指示を出し、黎翔は後宮を後にした。



残された夕鈴は、途方に暮れていた。
自分でも有り得ないと思っている。お風呂で何度も考え直したが、やっぱり行き着く答えは同じだった。

―――ここは、過去の世界。

一人になって考えると、また震えが来る。
そんな馬鹿な、有り得ない。何故、…何故?どうして?
一体何がどうなっているの?

一人で残されると不安で押し潰されそうになる。
嫌だ、早く帰りたい。

夕鈴が涙目でそんなことを考えてると、先ほどの女官さんたちがやってきた。
優しい声で「卓のお料理を片づけさせて頂きます。」「お疲れではありませんか?もうお休み下さい。」と言ってくれる。

「あ…、先ほどはお湯に入れてくれたり、着替えさせていただいたり…有難うございました。」

そう夕鈴が言うと驚いた顔をされる。
何だろう。何か変なこと言ったっけ?お礼を言っただけよね?

「いいえ。それが私どもの仕事でございます。お嬢様はお気になさらず。」

笑顔で返ってきた。それでも「有難うございます。」と笑顔で返せば、ぽっと顔を赤らめて俯かれた。あれ?また何か変なこと言ったかな…?
ほどなく女官さんたちは卓の上を片付け終わったのか、私を寝室へ案内してくれる。
そして拱手して急いで立ち去ってしまった。

「…何だろう。何か失礼なことしちゃったのかな…。」

少し前までの気持ちも薄れ、別の意味で落ち込み始めた夕鈴だった。



**********

「陛下、お戻りですか。」
「ああ…。」
「…?どうかされましたか?彼女と話をされてきたのでしょう?」
「ああ…。」

心ここに在らずだ。この方にしては珍しい。何を話してこられたのだろうか。

「…彼女が何者かわかりましたか?」
「いや…。だが……俄かには信じられない事を言っていた。」
「どんなことです?」
「…未来から来たとかなんとか…」
「…は?」

未来から来た?…未来?………聞き間違いだろうか。

「未来の白陽省とやらから来たそうだ。白陽国はあの娘の時代には王政が廃止されて、王宮は…はくぶつかん?とやらになっているそうで、一般人も入れるそうだ。」
「…それは、どこの夢物語ですか?あの娘、酔っているか、記憶が混濁しているのでは?」
「酒のにおいはしなかったし、あの様子では記憶もしっかりしてそうだがな。」
「…まさかそのようなことを言い出すとは…。」

李順は呆れてものが言えない。嘘ならもう少しマシな嘘をつけばいいものを。
…しかし、存外目の前の人物はそうは考えていなさそうだ。ちゃんと娘の話を聞いて、内容もしっかり覚えていることがそれを示している。いや、この方は記憶力も良いし、それに忘れられても困るのだが。普通なら「未来から来た」という時点で、一笑して話が終わるような内容であろう。
それに「信じられない事」と言っているが、彼女が嘘をついているとは考えないのだろうか。

「しかし、嘘をついているようにも見えなかったな。あれは嘘のつけない娘だ。」
「…そうなのですか?」
「ああ。牢屋にいる時も、私の眼をまっすぐ見て、必死に訴えていたぞ。この私の眼を見てな。くるくる表情も変わっていたし。…あれは面白い娘だな。」

興味が湧いてきた。牢屋の会話の時からそうだが、あの娘は私の眼をまっすぐに見る。
この国では誰も「私」の眼をまともに見て話す者はいない。勿論李順や他の者など、例外はいるが。

それに…
あの娘を最初に見つけたのは黎翔だった。
あの時は何気なく後宮を歩いていた時だった。偶然だった。
倒れているあの娘に、何か感じるものがあった。
抱き上げた時も、何か温かいものに包まれた気がしたのだ。
不思議な娘だ。

いやしかし、と黎翔は頭を振るう。
「未来から来た」という話は簡単に鵜呑みに出来ないし、少し頭を冷やしたいからあの場から離れた。だが、聞きたいことや知りたいことはまだある。もう少し手元に置いておいても損はないだろう。面白そうだし。

「どうされますか?」
「とりあえず、暫く後宮に留めて様子を見よう。身近に置いておけば、刺客ならそのうちに行動を起こすかも知れないし。」

そう話す陛下は先ほどのピリピリした様子はない。どうやらもう一つの「顔」が出てきたようだ。
何を考えているのかは分からない主だが、誤った選択はしないと信じているので、李順は了承する。


――――――――――――――――――――

未来から来たなんて、普通は信じられませんよね~(-_-;)
陛下の反応も、李順の反応も、夕鈴の混乱も、至って普通の反応だと思います。

博物館好きです。
博物館に行って、新しいことを知ったら一人で興奮していたり(笑)
白陽国の王宮が博物館になったら行きたい♪←

後宮は…とある理由で入れないんです(笑)

夕鈴は逆境に強いと思うんですよ。
原作でもいきなりの「妃になれ」に何だかんだ順応しているし。
火事場の馬鹿力というのか…そういう所ありますよね(^_^;)?
ちなみに私も火事場で力が出る方です(←聞いてない



次回予告↓

未来から来たことを信じて貰えない夕鈴。
翌朝も悩んでいるとそこに陛下がやってきて――――?

次回!
第7話「狼の真実
お楽しみに!

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