雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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第58話派生SS 1

皆様お晩です(=・x・=)

ここ最近、ブログの更新を怠りがちなさきです。

…忙しくて←

忙しいのです←言い訳

さて。

本誌が発売されてから少しずつ認めていったお話。

未完成ですが、本誌発売までには終わらせたいです…(断言できない)


オチは考えているのですが、それにどう持って行こうか。

ちょっと迷っていますが、2で終わると思います。

2で終わったなら、タイトルは「前後編」に変えよっと♪


ではどうぞ!


――――――――――――――――――――――――――――――

【原作設定】
【捏造】

夕鈴は固まった。
玄関の扉を開き、次いで目に入ってきた人物たちに固まった。
何故なら、『彼ら』は、このような下町の一庶民の家になど、居るはずの無い人物であったから。
夕鈴の扉を開けたままの固まった体勢と表情に、下町に居るはずの無い人物の一人が眉を顰めた。

「―――また妙な顔を…」
「まあまあ。普通に考えて、固まる場面だと思うけど?」

眉を顰めた人物を宥めるのは、穏やかな物腰の青年だ。
どちらも、夕鈴には見覚えがあった―――見覚えがあり過ぎた。

(柳方淵…!水月さんも…!!な、ななな、何でこの二人が…?!)

夕鈴は心中穏やかではない。穏やかで、居られるはずがなかった。
だって、もうバイトは終わったのだ。自分はもう……妃では無い。
したがって、この二人とも接点は切れたはずだった―――というより、切れなくては困る。
国王陛下の妃をしていたのが、このような下町の娘だとバレる訳にはいかないから。
素性不明の妃は、素性不明のままでなくてはならない。
なのに…どうしてっ?!

「ね…姉さん…この方々は…一体…」

夕鈴の耳に、戸惑う様な弟の声が届く。
その声にはっとした。
そうだった。青慎もいるのだ。下手な発言は出来ない。
この二人を知っているなど、駄目なんじゃ…
見るからに、二人は上流階級の貴族。
そんな二人に知り合いの如く話しかけようものなら、青慎が不審に思うかもしれない。
青慎には、王宮での仕事はただの掃除婦と通してきたのに。
そう言った意味では、二人を見た瞬間指をさして叫ばなかった自分を褒めたい。

「ああ。やはり姉弟だったのですね。そっくりだったので、そうではないかと思っていました」
「姉とは違い、大人しそうな弟ではあるがな…――気配りも上手い」

水月さんが戸惑う青慎の頭を撫で、お茶を勧めている。
あの方淵が、陛下以外の人間を褒めている……これは幻覚だろうか…
というか、前半の私の評価、酷い。

「――いつまで呆けているつもりだ?そのまま立たれていると、こちらが落ち着かない」
「そういう時は、素直に『お座り下さい』って言えば良いんだよ、方淵」
「―――っ、だっ…あ……―――え…?」

(結局、これはどういう状況なの?)

未だに状況を掴めない夕鈴は、二人を交互に見て不安げな顔になる。
―――だって、監視が付くくらい重要な事なのに…何で、この二人がここに居るのっ?
焦る夕鈴を余所に、二人はマイペースに座っていた。
水月は、青慎にお茶のお代わりの是非を問い、方淵は青慎の勉強帳を見ている。

(ああ、やっぱり私の弟は、みんなに愛されるのね…)

混乱中の夕鈴は、とりあえず目の前の状況から分かる事だけを抜粋した。
青慎は勉強中だったのか、卓の上に勉強道具が置かれたままであった。

「貴女の弟君は、可愛らしい方ですね。私たちが来た時、最初は固まっていましたが、すぐに持ち直して私たちに座るよう促してきましたよ。目はぱちくりさせたままでしたが」
「驚いているのだろう…それくらい察してやれ。…ああ、ここはこちらよりも、この答えの方が良いな。だが、良く考えてある」
「お茶を勧めたのですが…ずっと立ったまま戸惑った表情しか見せて下さらないので、さてどうしたものかと思っていたら、貴女が帰って来たんです―――ああ、このお菓子も美味しいですよ」
「なのに、その貴女はそこで呆けたままか…さっさと座ったらどうだ?」

とうとう痺れを切らしたのか、方淵が夕鈴につっけんどんに言う。
いや、いつもつっけんどんだったが。
というか、さっきの水月さんの説明でやっと状況が分かった…分かったのだが。
何故こうなったのかまでは分からない。
でも、とりあえず座るしかないようだ。
夕鈴は青慎の隣に座り、緊張の面持ちで二人を見る。

「―――それで、突然…―――何の御用ですか?」
「「…」」

突然目の前に現れ、散々夕鈴を混乱させた二人は、しかし夕鈴が問い掛けると黙って口を噤んだ。
水月に至っては、青慎に淹れたであろうお茶を自らが飲んでいる。

(な…何なのよっ…この沈黙は…?!)

唯でさえ緊張に緊張を…緊張に輪を何重にもぐるぐる巻きにされている状態なので、黙られるとこちらの精神が保たない。
夕鈴は目を瞑って深呼吸をして―――跳ねる心音を押さえながら、目を開いた。

「―――何の御用ですか?柳方淵殿に、氾水月殿」
「え―――柳…氾っ?」

その家名にいち早く反応したのは、青慎だった。
流石私の弟だわ…って、感心している場合では無いのだけれど…
こうなったからには、仕方ない。

「お二人揃って、我が家にどのようなご用件ですか?―――私は、もう王宮とは何の関わりの無い、唯の下町娘です」
「―――そのようだ…」
「驚きましたよ。貴女が突然居なくなったので…」

それぞれがそれぞれの感想を呟くが、夕鈴の質問には答えていない。
本当に、一体何しに来たのだろうか…?
別段何かかしらの悪事を考えているでもなく…って、この二人に限っては…いや、でも万全を期すべきなのだろうか…浩大はどうしているのかしら?

「―――それで?本当の所はどうなのだ?」
「―――?何がですか?」

突然方淵が妙な事を言い出すので、夕鈴もいつもの調子で聞き返した。
青慎にとっては、白陽国でも名高い貴族の若様(と思われる)と、自分の姉が普通に会話している事に、おどおどするばかりで、何も言葉を発せない。

「貴女は、どうして後宮を去ったのですか?―――本当に、寵愛を失ったのですか?」
「―――!!」

水月の言葉に、夕鈴はぎくりと固まった。
何故後宮を去ったのか…それは、そもそも雇用主とバイトの関係だったから。
バイトが終了したから、後宮を去ったのだと…言えるはずが無い。
寵愛など、最初から無いのだ…――だがそれを告げられる訳もなく。
完全に目が泳いでいたのだろう。
夕鈴の様子に、方淵も水月も得心が言ったように溜息を吐いた。

「――その様子だと、違うようだな」
「そのようです。本当に寵愛を失ったのなら…――きっと、傷ついていると思っていましたが…」
「このように目が妙に泳ぐとは―――全く…王宮での様子は、どうやら素のようだったようだな…」
「本当に、可愛らしい方です」
「――あの、話が全く見えないのですが…」

おずおずと挙手して、話に入ってきたのは青慎。
先ほどから連発されている『後宮』という単語や『寵愛』とか『傷つく』とか…話がさっぱり見えなかった。
姉さんは、王宮で掃除をしていたんじゃないの?
確かに帰ってきた姉さんは、何かを堪えるように、何かを発散するように家事に勤しんでいたけれど…それにしても、何かがおかしい。

「そもそも…どうして、貴方方の様な名のあるお家の方が…姉をご存じなのですか?」
「「―――」」
「いえ、それよりも…何故、姉に会いに来たのですか?姉は、王宮での仕事は終えたと言っておりました。姉の仕事は掃除婦のはずです。でもそれなら――」
「「…掃除婦?」」
「え…」

続けようとした青慎の声を、水月と方淵は驚いた声を発して遮った。
しかし青慎には、どうしてここでそのように驚かれるのか分からない。
水月と方淵は、互いに視線を交わす。

「まさか…掃除婦とは…―――これはどういう事でしょうね?」
「私に聞くな」

ぴしゃりと方淵が水月の問いを斬る。
夕鈴はだらだらと汗を流していた。

「…どういう事ですか?姉は、王宮で掃除をしていたんじゃ?そうじゃないなら…何を…」

何かを考えながら言う青慎に、焦ったように夕鈴は口を挟む。

「せ、青慎…こ、これには、深ーい訳が…」
「なるほど。―――ふふっ。これは面白いね」
「全くだ。―――姉よりも、聡明だな…―――姉の方も、弟のような頭を持っていれば、妃としてもっと上手く立ちまわれただろうに…――」
「ちょっっ!!方淵殿っっ!!」

焦った夕鈴の声が遮るが、もう遅い。
青慎の耳には、ばっちり聞こえた。
―――『妃』?誰が誰の?
――――――――――――――――え?

「―――――――――――――――――――――――え?」
「青慎っ!!嘘だからねっ!?この人が言っているのは」
「嘘ではあるまい。あのように妃としてあるまじき言動で我々官吏を惑わし、陛下を振り回し…―――あの日々が、嘘だとは…」
「そうだね…―――楽しい日々だったものね…それを、『嘘』とは…悲しくなります」
「楽しい日々だとは言っていない!」
「ちょっ、方淵殿っ!水月さんまでっ…!」

続く言葉の数々に、青慎は動揺する。
―――妃?姉さんが?妃…きさきって、何だっけ?
青慎の頭の中の辞書が弾き出した答えは―――…
ああ、そうだ。『妃』は、王様の奥さんの事だった。
―――誰が、誰の?
―――――――――――――――――姉さんが、王様の?
―――――――――――――――――――――――――――――…
思考が停止する。何も考えられない。

「――青慎っ?!青慎ってば!違うの!この二人が言っている事は…」
「事実だろうに」
「そうですね」
「―――っ、お二人は黙っていて下さいっ!!!」

姉さんが貴族の若様(仮)に怒鳴りつけている―――
ああでも。そういえば―――
姉さんが王宮から帰って来る時、必ずと言っていい程、傍に『あの人』が居たっけ。
あの人にも―――姉さんは結構怒鳴ってた。
掃除婦の上司が、あんなに気品を持ち合わせた人だとは、到底思わなかった。
姉さんが『そう言う事』にしておきたいみたいだから、合わせておいたけど…
まさか――――――

「…李翔さん―――?」

びくりと姉さんの肩が揺れる。
ああ、本当に、そうなんだ―――――…
下町での事を知らない方淵と水月は、その姉弟のやり取りに疑問が生じる。

「――李翔?」
「どなたの事ですか?」
「―――姉さんが、家に帰って来る時、いつも一緒に居た人です。フードを被っていて、眼鏡を掛けていましたが…長身で、黒髪に紅い瞳でした」
「―――まるで、陛下みたいな容貌の人ですね…」
「何をボケている、水月…―――あの御方に、決まっているだろう…なるほど、陛下もこちらへは来ていたのか―――ならば、尚更分からぬ。何故手放されたのか―――」

『陛下』―――
その単語を脳内辞書で理解した途端、青慎の頭は真っ白になった。



―――――――――――――――――――――――――――――――――

ふぅ(^_^;)

後で修正するかもです(;´▽`)ノ


個人的に、水月さんと方淵の掛け合いが楽しくてしょうがない(笑)←



2へ続く


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  • posted by  
  •  
  • 2014.05/18 23:48分 
  • [Edit]

NoTitle 

なんっって 楽しい設定なの~~~!!
いいんじゃぁ~い?これ~♪

読んでて引きずり込まれちゃって、ここで終わりか~!!って叫んじゃった・・・この時間なのに・・・。

うわー・・・続きが気になる~
2でおわりなのね?おとなしく待ってるから早めにおねがーい!

楽し過ぎるー♪
  • posted by ママ 
  • URL 
  • 2014.05/19 00:36分 
  • [Edit]

桃月様へ 

コメントありがとうございます(^O^)/

ドキドキですか?
そう言って頂けると嬉しいです!
ご期待に応えられるかは分かりませんが…

お待ち下さいませ(@^^)/~~~
  • posted by さき 
  • URL 
  • 2014.05/19 07:26分 
  • [Edit]

ママ様へ 

コメントありがとうございますなのです(^O^)/

おおう…時間が(笑)
ちゃんと眠れましたかね(・・;?

ちゃんと23日になる前までには、終わる予定なのです♪←怪しいけれど…←おい

お待ち下さいませ~(@^^)/~~~
  • posted by さき 
  • URL 
  • 2014.05/19 07:28分 
  • [Edit]

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  • posted by  
  •  
  • 2014.05/19 13:29分 
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NoTitle 

こんにちはー。
今朝発見しましたが、出勤時間が迫っていたので今コメントを書いています(^^)

どうやって夕鈴の居場所を嗅ぎつけた補佐官コンビ!!
でも二人の「あの日々が嘘ということはないだろう」のくだりにはビビッときましたよ。
本誌陛下のセリフと対応するわけですね?!

王宮関係者in下町のお話は、生き生きとしますね。
彼らが見る物すべて、珍しく映るからでしょうかね。

  • posted by うりうり 
  • URL 
  • 2014.05/19 18:05分 
  • [Edit]

聖璃桜様へ 

はわわ(・□・;)
お体大事にされて下さいねっ(>_<)!

本誌でも方淵とか水月さんがピックアップされたコマになってるので、
何かあるんじゃないかと思ってしまう私です(笑)

続き、お待ち下さいませ~(@^^)/~~~
  • posted by さき 
  • URL 
  • 2014.05/19 22:53分 
  • [Edit]

うりうり様へ 

お晩です(^O^)/

確かに!
どうやって嗅ぎつけたんだこの二人!
案外…ごにょごにょ←誤魔化すwww←おい

本誌の陛下の台詞…
…え(・・?
そんな感じのありましたっけ?←おいおい!
ちょっともう一度本誌を見ますね!
偶然なのか無意識に出てきた台詞なのかは分かりませんが、
何となく言わせてみたかった台詞です(^O^)♪

きっと、明らかに場にそぐわない人がそこにいるから、
場面に動きがあり過ぎるんですよwww←
  • posted by さき 
  • URL 
  • 2014.05/19 22:57分 
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  • posted by  
  •  
  • 2014.05/20 12:48分 
  • [Edit]

うりうり様へ 

…(・□・;)こ、これは…!
無意識というか、偶然ですね(笑)
本誌の台詞と掛け合わせたとかは、全く考えてませんでしたwww

ただ、夕鈴が誤魔化すために『嘘』と言って、それを否定する二人…
の構図を書きたかったのです(^v^)

ええ。
私の頭は、昨年からずーーーーっと狼陛下に乗っ取られてます(笑)←それで良いのかwww
  • posted by さき 
  • URL 
  • 2014.05/20 17:58分 
  • [Edit]

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  • posted by  
  •  
  • 2014.05/21 15:55分 
  • [Edit]

らっこ様へ 

コメントありがとうございます!

二人の掛け合いは、本誌を見る時私がいつもにやにやしている部分です(笑)←

続き…ああ(>_<)!

お待ち下さいませ(@^^)/~~~
  • posted by さき 
  • URL 
  • 2014.05/22 09:25分 
  • [Edit]

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