雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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呪詛 1

皆様今日は♪

北国はやっと晴天時々曇天という天気になりました!

長雨も、やっと終わりました(;´Д`)
長かった…本当に長かった!
長かったと言えば、私の巫女もののこれがお披露目するまでの期間も長かった!←

結構前からしたためては居たのですが…いかんせん、続きを書く気力が無くてですね(言い訳)

やっと公開できます(;´Д`)=3

ある程度量がまとまったら、またpixivに上げる予定です。
…その前にまずはちゃんと量を書かなきゃ、ですけどね(;'∀')

それではどうぞ!

―――――――――――――――――――――――――――――――

【パラレル】
【夕鈴が霊能者兼巫女】
【夕鈴以外は、ほぼ原作設定】



もう終わったと思っていた。
なのに、それは意外にも早く訪れた。



「―――王宮から?」
「はい。我らの主が、貴女様をお呼びです」

ここは下町。
私、汀 夕鈴は、この間王宮での住み込みの仕事を終え再びこちらに戻って来た。
父は相変わらず飲んでいて、弟は勉学に勤しんでいる。
いつもの日常に戻って来たのだ。
またこれまでのように下町での霊障相談や幽霊退治などの仕事をするための準備をしていたのだが、そんな中再び「王宮からの使者」がやって来た。
何でだろう?
この間で後宮の怪現象は解決したはずなのに。
…また何かあったのかしら。

「それは、今すぐでなくては駄目なのですか?」
「いえ、準備が整ってから来られるよう言われております。ですが余りお待たせするのも…」
「…分かりました。一刻ほど待ってくださいますか?家の事や持ち物を準備してから参りますので」
「承知しました。では、お待ちしております」

パタンと扉が閉まる。
夕鈴は溜息を吐いた。
どういうことだろう?
怪現象はこの間…10日前には解決したはずなのに。
そう、まだ10日だ。
夕鈴は10日前までの出来事を思い出す。
色々あって大変だったな…
結構な数の怪現象。
狼陛下の別の顔。
禁断の反り橋。
陛下に助けてもらったこと。
後宮の幽霊の多さ。
陛下と私が会っていたこと。

…あれ?
何で私こんなに陛下の事思い出しているの?
勿論後宮での怪現象の解決は、私を霊能者としても巫女能力の研鑽としても大いに役立った。
でもそれと一緒に陛下のお顔も思い出すのは何故?
夕鈴が「解せないわ…」とぶつぶつ呟いていると後ろから声を掛けられた。

「姉さん…またお仕事?」
「―――青慎っ!寝ていなくて大丈夫なのっ?」

声を掛けてきたのは弟の青慎だった。
青慎は私の弟で、同じく霊能力がある。
ただし霊能力だけだ。巫女としての能力は持っていない。
この能力はどうやら女だけに発現するようで、夕鈴だけにしかない。
青慎の能力は父親とほぼ同じかそれより弱い。
霊を見る能力しかないため、自分を守ることが出来ない。
それどころか時々憑依されることもある。
父親は…霊能力はあるが霊的にはそこまで弱くないのか、当てられることもあまりなく憑依されることもほとんどない。
しかし弟はその感覚が過敏なのか家族の中の誰よりも霊の瘴気に当てられ、また憑依の数も多かった。
つい3日前にも質の悪い霊に近づいてしまって、瘴気に当てられて寝込んでしまったばかりだ。
そんな弟をここに置いて行くのが不安でならない。

「大丈夫だよ…。もう熱も引いたし。それよりも、また王宮から依頼?」
「うん…そうみたい。ごめんね。何度も家を空けることになっちゃって…」
「ううん。お仕事だもん、仕方ないよ。こっちの心配しないで」
「…!」

涙がぶわっと滲む。
何て出来た弟なの…っ!
自分が弟を溺愛している自覚はある。
霊能力の事とかでうちの家はどうしても孤立しがちで、その分家族の絆は普通の家庭の何倍も強いだろう。
几鍔も気にかけてくれているから完全な孤立無援という訳ではない。
同じ霊能力者の人間は良くしてくれる。夕鈴は巫女仲間もいた。
母親が亡くなってから頼れなくなった父の代わりに、それらの人たちが師匠代わりとなってくれた。
それでも、自分の弟という存在は特別なのだ。
他の何も、入ってくる隙間はないくらいに…

―――夕鈴…

涙顔から一転、笑顔で無言になった姉に、青慎は不安そうに見上げる。

「姉さん…?」
「―――」

―――あれ?だから何であの人を思い出しているの?私…
そうか。さっき呼び出しを受けたばかりだからよね、そうに違いないわ。
それで芋づる式に後宮での出来事を思い出しているのよ、きっと。うん。
そう自分を納得させた夕鈴は、心配する弟を宥めつつ準備を進める。

――― 一刻後。

「―――お札に衣に…鈴」
「忘れ物は無い?姉さん」
「無いわ。―――よしっ。じゃあ、行ってくるわね、青慎」
「うん。行ってらっしゃい、姉さん」

扉を開けると、外には御者が待っていた。
あの後ずっと待っていたのだろうか。だとしたら申し訳ない。

「あのっ、もしかして…お待たせしちゃいました?」
「―――いえ。私どももあちらの飯店でお腹を満たしていました。あそこのご飯は美味しいですね」

にこりと笑顔を見せながらそう言う御者さんは、とっても人の良さそうな印象を受けた。
それに安心した夕鈴は笑顔で「そうなんです」と返し、二言三言話した後、馬車へと乗り込んだ。
馬車の中で夕鈴は先ほど少しだけ会話をした御者の事を考えていた。

「―――珍しい方ね…私にあんな風に声をかけるなんて…」

下町での夕鈴の評判はあまり良くない。
不良、という意味ではない。夕鈴は至って真面目な性格である。それは誰しもが口を揃えて言う事だろう。
ただ、何もいない空間に突然話しかけたり(そこに霊が居るのだけれど)、鈴を振り回したり(浄霊中だったの)、訳の分からない忠告をしたり(実際に霊が言っていたし)…。
他人にはこう見えるのだ。事実何が起こっているとしても。
霊が見えない人にとって、私の行動は奇異にしか映らない。
口で説明したところでそれは同じ。余計に不安を掻き立てるだけだ。
それだけに、几鍔や王宮の人々…陛下や李順さんの方が珍しいのだろう。
王宮は、何だか幽霊が沢山いたから、もしかしたら日常なのかもしれないとは思うが。
―――あれ?そう考えると、几鍔って物凄く珍しいのかしら?
私の言う事にも、あまり疑ってないみたいだし…
もしかして、これが所謂『物好き』の部類なのだろうか。
考えがどんどん明後日の方向に向かう夕鈴を置いて、馬車はひたすら王宮へと進んで行った。



――――――――――――――――――――――――――――

やっぱり原作の夕鈴とは違って、ちょっと後ろ向きな巫女さん夕鈴。
でも、几鍔への風当たりは、原作よりもきつくないです(*'▽')
何故なら、こんな特殊な能力を持っていても普通にせっしてくれるやつだからです(笑)


2へ続く


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