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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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錯綜1

こちらはSNSにて足跡7777歩目を踏んで下さったC様からのリクエストです♪

原作設定で、両片想いなお話♪

――――――――――――――――

【原作寄り】【両片想い】【捏造】



「ゆーりん!あれも美味しそうだねっ!あ、あれも!」
「…そうですね。」

ここは下町。
市場で賑わう、王都・乾隴。
私は久々に休暇を貰い、下町の自宅に帰る事になった。
その時陛下が「僕も一緒に行く!」と言い出したため、李順さんが怒り狂い、陛下と口論になっていた。
その隙に…と、私は下町に降りてきたのだが、王宮を出たところで陛下が後ろから追ってきた。
「李順さんは…っ?!」と私が言うと、陛下は平然と「撒いて来た」と宣った。
その言葉にくらっときたものの、結局陛下に引きずられて下町まで戻って来た。
色々言いたい事はあるものの、ここまで来たら仕方ない、と早々に諦める事にした。
後で李順さんに怒られるだろうが、今を楽しむことにした。
とはいえ、陛下の高いテンションに、すでに草臥れている夕鈴だった。



「―――あ、姉さん!帰って来てたの?」
「――――青慎っ!!」

向こう側から歩いて来るのは、我が愛しの弟。
青慎だった。
夕鈴は思わず駆け寄る。
もうすぐで弟に抱き付ける、というところで。

「―――姉さんっ!」
「――夕鈴!」

前後から大きい声が聞こえた。
後ろから走って来た人に、肩をぶつけられ、前に押し出される。
夕鈴はバランスを崩し、前に倒れそうになる。

「――――きゃ…っ!」
「姉さんっ………っ!」

一番近くに居た青慎が受けとめようとする。
しかし、未だ成長途中の弟の身では、上手く受け止められず。

ゴチンッ!

重いもの同士がぶつかる音を響かせ、二人は倒れ込んだ。

「―――夕鈴っ!青慎君っ!」

黎翔は倒れ込んだ二人に駆け寄った。
―――良い音だったな。
思わず場にそぐわない発想が浮かぶ。
余りにも良く響く音だった。
あれは、恐らく頭同士がぶつかったと思われる。
なるべく揺らさないように、慎重に二人を仰向けにする。
どうやら頭部の側面を打ったようで、二人とも同じ場所がコブになっていた。
すると、夕鈴が気が付いた。

「―――良かった。気がつ…」
「―――あれ…僕…」

ぴたっと黎翔の動きが止まる。
伸ばしかけた手は、宙に止まったまま。
目の前の夕鈴は、打った場所を擦りながら、身を起こそうとしていた。

「――――…いたたた……青慎、大丈夫?どこか怪我してない?」

そう言って起き上がったのは…青慎君?
黎翔はじっと夕鈴を見つめる。
すると、夕鈴は困ったように口を開く。

「あの…李翔さん?どうかされましたか?」

そう告げる夕鈴は、確かに声も口調も夕鈴っぽい。
―――しかし、何かが違うと自分の勘が告げている。
そして、青慎君が起き上がり、夕鈴を見つめる。
夕鈴も、青慎君を見つめた。
ぴたりと、二人の動きが面白いくらいに停止した。
そして――――

「―――――ッ!!!何でそこに私がっ!!?」
「えっ!!?僕っ!!?」

―――お互いを指差してそう叫んだ。



黎翔は頭の中を整理しようと努力した。
――――えーっと…?
つまり、どういうこと?
奇しくも、青慎君(仮)も、同じ事を思っていたようだ。
動揺しながら、夕鈴(仮)に、震える指を向ける。

「ど、ど、どどど、どぅ、どぅっ、どういうこと!?何で私がそこに居るのっ?!」
「―――え、もしかして…姉、さん……?」
「え?―――青、慎……なの?」

喋る内容や口調から、お互いに状況を掴んだようだ。
そして、お互いに自分の姿を確かめ始める。

「―――えっ!?この体………まさか、青慎の?!」
「この服は……姉さんの着ていた……」

そして二人は同時に顔を見合わせ、息を吸い込んだ後

「「えええええええええええっっ!!!!?」」

声をそろえて叫んだ。

「―――…とりあえず二人とも。ここじゃ目立つから、家に行こう?」

黎翔は殊更優しく告げた。
二人は叫んだら少し落ち着い…てはいなかったが、とりあえず頷いてくれた。
そのまま三人は汀家へと急いだ。


****************

「―――状況を整理しよう。まず……夕鈴?」
「はい。」

そう言って手を挙げたのは、紛れもなく青慎君。
本人も声が違うのがおかしく思えたのか、喉を押さえて眉を顰めた。

「えっと―――…じゃあ、こっちが青慎君?」
「…はい。」

そうおずおずと手を挙げたのが、こちらも紛れもなく夕鈴。
黎翔は再び二人を見比べ、そして結論を述べた。

「―――やっぱり、二人の中身が入れ替わっているようだね。」
「――そうみたいです…」
「……」

黎翔は信じられないと思いながらも、そう結論付ける。
その言葉に、夕鈴(青慎君)は肯定し、青慎君(夕鈴)は無言。
姉弟の違いが、ここで良く分かる。
青慎君(見た目夕鈴)は、状況を把握し、冷静に対応している。
夕鈴(見た目青慎君)は、まだ状況について来れていない。
外見はどうあれ、中身はちゃんと本人達のままだ。

「きっと、原因はあの時頭がぶつかったことだよね。」
「そうだと思います。」
「もう一度同じ状況になれば、戻るかも知れないけど…」
「え……!?」

僕が過去の状況を整理して、《夕鈴》が頷いてると、突然《青慎君》が声を挙げた。

「さっきと同じ状況…それって…また頭をぶつけるってことですか?」
「うーん…まあ、そういうことになるよね…」
「だ、ダメですっ!絶対!」
「…?どうして?」
「だって……そんなに頭ばっかり打ったら、青慎が馬鹿になっちゃう!そんなの嫌っ!」
「…」
「…」

夕鈴らしい理由に、僕も青慎君も納得した。



とりあえず、お茶でも飲もう、という話になった。
そうしたら、夕食の話題が出てきた。

「あ、そろそろ夕食の買い物をしないと!」
「そうだね…って、今僕達この姿だけど…」

のんびりお茶を飲んでいる暇なんてなかった、と《青慎》が言うと《夕鈴》が告げる。
そこで、《青慎》はあることに気付く。

「あ…そうだった…青慎に値切りをさせるのは…」

青慎に値切りが上手くできるかといえば、そうではない。
優しい子だもの、「この値段で!」と言われたら、「もっと安く!」と押し切ることが出来ない。
だから、夕食の買い物は基本的に私がしていた。
でも、今日はどうしようかしら。
そう考えていると、陛下から声がかかる。

「じゃあ、僕がやろうか?」
「え?!へ、李翔さんに!?」
「うん♪これを機に夕鈴の値切りの技を使ってみたいし♪」
「そ…れは…では、お願いできますか?」

王様に値切りをさせるなんて…
李順さんにばれたらどうなるか…と夕鈴は思ったが、状況が状況だ。
ここはお願いするしかない。

「じゃあ、早速市場に行こうか。」
「そうですね…。」
「あの…僕はどうしたら…」

おずおず《夕鈴》は手を挙げる。
市場に買い物に行くのは分かったが、さすがに李翔さんと姉さん(見た目は僕)は不自然じゃないだろうか?
姉さんならともかく…と思った青慎であった。
それを伝えると、李翔さんは何かを考える素振りをした。
そして、ぽんと手を叩く。

「じゃあ、青慎君と僕が歩こうか。下町で、僕と夕鈴が一緒に歩いているのは、多分知られているだろうし。確かに、青慎君と一緒には買い物とか行ったことないもんねぇ。」
「…言われてみれば。」

一緒に食べに行った事はあるが、買い物はしたことがないかも。

「じゃあ、私は傍で見ていますね。」

《青慎》はそう言った。
こうして、買い物に行く算段は着いたのであった。


***************

――――――――――――――――――――


ポイントは、ちょっと衝撃を受けて混乱している陛下(笑)

良い音…良い音wwww
陛下、そこ?←
そこなの?←

冷静になろうとして努力するも『どういうこと?』しか思いついてないあたり、混乱しちょります(笑)
そして意外に冷静な青慎君。
君は将来有望だ←どうした

2へ続く

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