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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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ほどほどに 1

今日は友人と出掛けてたので、更新が遅くなりました(´・ω・`)
すみませんm(__)m

パラレル「臨時花嫁編」の第2弾。
一応「臨時花嫁編」は一話一話が完結しております。
話は繋がっていますがね。

第~話とか書かれているものは、基本話と話が続いています。
そんな違いがあります♪

李順による夕鈴のお妃教育が始まった。
しかし慣れない夕鈴は、疲れが溜まって―――?

―――――――――――――――――――――

【パラレル】
【現代・原作どちらも出ます】



「もっと優雅に!!!」
「はいっ!!!」

こちらの時代に来てから早二週間が経った。
刺客が現れて、私が臨時花嫁の話を受けたのはたった4日前。
あの日が遠い過去に感じるほど、今の私の生活は多忙を極めていた。
何せ鬼…出来る教師・李順さんによって、その翌日からお妃教育が始まったからだ。

「歩幅はもっと小さく…肩を揺らさない!髪が乱れるほど大きく振り返らないように。ああ、違います。そこは…こうです。ほら、やってみなさい。」

細かい。そんなこと気にしていたら歩けないではないか。
そんなこと出来る人がいるのか…
…とか思ったら李順さんが手本を見せた。
何で出来るのだ。しかも花が飛んでるし。
李順さん、男の人なのに何でそんなに女子力高いんですか。何だか悔しい。

「こんなことも出来ないんですか?…まだまだです。課題を増やしましょう。明日までにここからここまでを予習してきて下さい。」

そう言って教本を見せられる。
く…っ!悔しい!
今に完璧にやって見せてやる!!!



「…疲れてるね、夕鈴。」
「…まだまだ、何の、これしき、です。」

夜の後宮。妃に宛がわれた部屋。
ここは私がまだ臨時花嫁を受ける前から使っていた部屋だ。そこを妃の部屋とした。
仲睦まじい国王夫婦を演じるために、陛下は毎日ここに来ていた。

「李順は厳しいからな。あまりに大変そうなら少し軽くするよう伝えようか?」
「…いえ。大丈夫です。まだまだいけます!」

これしきでへばってたまるか。
臨時花嫁を受けたのは私だし、そのために必要なことなのだから耐えて見せよう。
何より、あんなに見下された目をされたら、見返さなきゃ気がすまない!
夕鈴は闘志を燃やした。

「…。」

黎翔は夕鈴を見た。
これも夕鈴が臨時をやるようになってから分かった事だが、夕鈴は結構負けず嫌いだ。
李順から辛辣な事を言われても、負けじとついていく。
課題を山ほど出されても、泣きごとを言わずに、まるで親の仇を討つかのごとき熱意を持ってこなす。
…こんなのいつまで持つのかな。

********************

数日後。

「――――今日は一般常識です。本来白陽国の国民なら誰でも知っていることですが、貴女は知らないでしょうから。―――こちらを開いてください。」

そう言って絵本を渡された。
午前の半ば。後宮の陛下のお部屋でそれは始まる。
どうやら建国のお話らしい。
聞くところによると、小さい頃はこれを読まされるか、聞かされて育つものらしい。
勿論、私はそんなのされていないので、まずは読んでみた。

「――――こうして白陽国が建国され、その子孫が今の王族と言うわけです。」
「…はあ。」

そんなこと言われても、現代で育った私には俄かには信じられない。
そもそも人間じゃない動物との子孫という時点でおかしいじゃないかと思ってしまう。
確かに現代でも虎と人間の子孫だとか、何かの鳥と人間との子孫だとか、そんな神話はあるが、およそ信じられないものばかりだ。
それがこの国では当たり前のように受け入れられているのだから、些か面食らった。
それでも、納得しなければいけないのだろう。

「―――では次は昨日の復習です。歩き方、座り方、話し掛けられた時の振り返り方、陛下との話口調など、昨日申し上げたことが改善されているか試験いたしましょう。」
「…(げっ)。」

それは昨日陛下ともやってみた。
でも陛下は
「そんなんでいいんじゃない?」
「それよりお茶しようよ」
「未来の話聞かせてよ」
…とか言って、全然練習にならなかった。
ああもう!陛下使えない!

一国の王に向かって酷い言いようだが、声に出さないだけの分別はある夕鈴だった。
というより声に出したが最後、目の前の側近に殺されるんじゃないか、そう思った。



「我が妃は今日も愛らしいな。」
「まあ…陛下のそのお言葉に、私とても嬉しく思います。」

昼下がり。
後宮の中でも王宮に近い庭で侍女と一緒にくつろいでいたところ、陛下と遭遇した。
そして始まった夫婦演技。
まだこの甘さには慣れない。顔が引き攣りそう…。
これでまた李順さんに課題とか増やされるんだ、と思ったら憂鬱だ。

演技をしながら物思いに耽っている夕鈴を、黎翔はじっ、と眺めていた。


**************

「李順、ちょっと詰め込みすぎじゃないか?」
「陛下、手が止まっておりますよ。それに何を仰ってるんですか。今日は少ない方です。いつもはもっと書類が堆く積もって…」
「そっちじゃない。夕鈴の話だ。」
「は?」
「最近の夕鈴は頓(とみ)に疲れきっている。李順、お前の言う妃教育とやらが厳しすぎるんじゃないか?もう少し易しく出来ないのか。」
「…陛下。それは無理です。」
「何故だ?」
「陛下もご存じでしょう?夕鈴殿は未来から来た人間ですよ?真偽のほどは定かではないですが、どちらにせよ、この国での教養は無きに等しいんです。国民誰もが知っていることも知らないんです。その分、厳しくなるのは当たり前です。」
「夕鈴の役目は「縁談除け」だろう。別に教養がなくたって…」
「何を仰ってるんですか!必要ですよ!特に礼儀作法と会話術は!陛下の相手をしていればお妃になれるわけじゃないんです!夕鈴殿には侍女や女官の相手もして貰わねばならないんですから、そちらへの対応も出来なくでは困ります!」

その李順の言葉に驚いた。
厳しいことを言っていてあまり気づけないが、これは夕鈴のためを思っての言葉ではないだろうか。
確かに縁談除けの花嫁であれば、別に教養がなくとも良いというのは本当だ。
そもそも妃は私の相手をしていれば良いのだから。
でも私の相手をしていない時にも、夕鈴には夕鈴の付き合いというものがある。
それを見越してのお妃教育と言うのだから、李順も良く先を見ている。

「それにそのためには陛下のご協力も必要なんですよ?それなのに、毎晩夕鈴殿に付き合うどころか、もしかして邪魔してるんじゃないですか?」

ばれてる。お見通しということか。
でも僕にだって言い分はある。
せっかく夕鈴が後宮に残ってくれたのに。しかも僕の花嫁として。
それなのに、毎晩僕と遊ぶどころか、李順から渡された課題をやっていたり、演技の練習をしたり。
夕鈴の相手は面白いけど、それはなんだかいただけない。
なんとか説得できないかな。

「…それにしても詰め込みすぎだろう。夕鈴は頑張っている。でも、あの調子だとすぐにへばってしまうぞ。」
「それは…確かにそうですが。」
「先ほど言っていたな。夕鈴はこの国の事を全く知らないと。それなのに、一気に詰め込んでも能率はあがらないと思うが。」
「…そうですね。少し予定の組み立てを考え直してみます。」
「そうしてくれ。あれじゃ早晩倒れそうだ。」

李順は「御意」と言いながら、最近の夕鈴の様子を思い出していた。
彼女は確かに頑張っている。それは認めよう。
教えればある程度までちゃんとついてきて、自分の悪い所、至らない所も素直に認める。
これは美点だ。
だがしかし、いかんせん根っこがない。この国の人間なら誰でも知っていることを一から教えることは、思った以上に李順も大変なのだ。
それにしても最近の彼女の顔色を思い出すと、やはり詰め込みすぎたのかもしれない、と思い直す。まあ、陛下の相手にも疲れていることは間違いないとは思うが。



李順がそんな判断をした翌日の午前中。
夕鈴はいつものように後宮の陛下の部屋に来ていた。

(なんだろう…体が重い…疲れてるのかしら…?)

連日のお妃教育に加え、陛下との慣れない夫婦演技、慣れない後宮生活。
その上少し前には刺客にも襲われた夕鈴。
緊張が続いているため気づいていないが、あまりにも疲れ切っていた。
昨日までは大丈夫、と思っていた体も、悲鳴を上げ始めていた。
そこに李順がやってきた。

「夕鈴殿。今日の講義ですが…。」

そう言って入ってきた李順だが、何だかいつもより覇気が足りない。
そう思って夕鈴は李順を見上げた。
その時、李順はハッとした。

「…やはり疲れておいでですね。今日の講義は中止にしましょう。」
「…え。」
「顔色があまり良くありません。疲れているのではないですか?私もちょっと詰め込みすぎたようですので…とりあえず、貴女は自分のお部屋に戻っていいですよ。」

それを聞いた夕鈴は項垂れた。
何と言う事だろう。李順にも心配されるとは。
実はここに来る前に、夕鈴付きの侍女にも「今日は休んだ方が宜しいのでは」と心配した顔で言われてしまっていた。
大丈夫だと思っていたが、李順にもそう言われるほど自分の顔色は悪いのだろうか。
でも正直なところ、体が辛い。
李順もこう言っていることだし、部屋に戻ろう。
そう思って、立ち上がった夕鈴だが―――――

「―――――っっ!!」
「――――!!夕鈴殿!!!」

立った瞬間、急激な眩暈に襲われた。
吐き気がする。膝が震える。立っていられない。
やばいと思ってすぐにしゃがんだが、そこで夕鈴の意識は途絶えた。
――――遠くで李順さんが何か叫んでいる気がする…


********************

―――――――――――――――――――――

へーか使えない!
これを言わせてみたかった…(笑)

夕鈴倒れちゃいました。
だ17歳だと、加減を知らないんです。
こんな経験、ある方もいらっしゃるかと思います。
頑張りすぎず、無理のないペースで色々する方が、人生上手く行く時がありますよね(それだけじゃありませんが)

一応、SNSでは前編と中編に当たる部分を一気に掲載しました。
次は後編を、2として掲載します($・・)/~~~


2へ続く

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「狼陛下の花嫁」の二次小説を書いています。
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