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雪の箱庭

「狼陛下の花嫁」二次小説を書いています。SNSで書いたものを掲載します。

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ほどほどに 2

続きです♪

―――――――――――――――


「――――――……ん…。」
「――!夕鈴!?起きた!?」

そう言って覗き込んでくるのは、心配な顔をした陛下。
どうしたんだろう…そんな顔して。


…私、いつ寝台に入ったんだっけ…?
…記憶がない…

「…わた、し…?」
「…夕鈴、倒れたんだよ。過労だってさ。」
「か、ろう…?」

そこまで言われてやっと、自分が寝台にいる理由が分かった。
それにしても…原因が…過労?

「…色々一気に詰め込みすぎたんだよ。李順も反省してる。……こちらに来てまだひと月も経っていないんだ。焦りは禁物だよ。」
「…でも…今教わっていることは、ここで暮らす為には必要なことなのでしょう?手を抜くわけには参りません…。」
「夕鈴。夕鈴の仕事は「縁談除け」だよ。別にお妃教育を手抜きしたって、僕の妃でいることに変わりはないんだよ。だから、無理しなくてもいいんだ。」

黎翔は夕鈴をじっと見つめながらそう言った。
なんだろう。甘やかされているのと違う。
そう…。何だか、試されているような気がする…。
それでも夕鈴は思ったことを伝える。

「…陛下。それではいけません。妃の評価は、陛下の評価にも繋がるのでしょう?李順さんから聞いています。だから、私が何か至らない事をしてしまったら、全て陛下の評価にも悪影響を及ぼします。私はただの花嫁役なのに、そんな迷惑を掛けられません。」

その言葉を聞いた黎翔はやはり、と確信した。
夕鈴は真面目で誠実な人間だと思う。
それは夕鈴の人となりを知った最初の頃からも感じていた事だ。
だがこれほどまでとは思わなかった。
僕は君にとって赤の他人だろうに、それでもここまで心をつくしてくれる。
分からない事だらけだろうに、僕の為にと頑張ってくれる。
だけど…

僕としては、君には元気でいて欲しい。笑顔でいて欲しい。
明るい君の声に、真面目な君の言葉に、優しい君の気持ちに、僕は癒される。
そんな君が辛くて苦しんでいるのを、僕は見たくない。
頑張っている君を、少しでも支えられたらと思う。

「夕鈴。君は私の妃だが、まだ暫くは公の場には連れていく気はない。だからゆっくりで良いんだ。侍女も女官も君を慕ってくれている。焦らなくて良い。迷惑などとは思わない。」
「陛下…。」
「君は私の妃なのだから、私を癒すことも仕事だろう?君が疲れていたらそれも叶わない。もっと自分を労ってくれ。」
「は…、…、…?」

…あれ?そうだったかしら?
「はい」と言いかけて夕鈴はふと思う。
そんなの契約事項に入ってたかしら…?
そんなことを考えていたら陛下が顔を覗き込んで

「…ね?」

とか妖艶な笑顔で近づいてきたからうっかり「う…、はい。」と答えてしまった。
それに満足したのか、陛下は小犬の笑顔で「うん!良かった!」と言って離れていった。

「じゃあ、夕鈴はもう少し休んでね。暫くはお妃教育もお休み、って李順から言われてるし。体を労ってね。」

そう言って、陛下は寝室から去って行った。

小犬の妃を労る演技には慣れてきたけど、狼の方は未だに慣れない。
それにしても、陛下にも心配をかけていたのか。
私って…まだまだなんだな。
自分では大丈夫と思ったのに。
―――――よし。
夕鈴はある決意をした。



夕鈴はこれまで怒濤の日々を過ごしていた。
こちらに来て、刺客も現れて、その後すぐお妃教育と花嫁演技が始まって休まる暇がなかった。今暫く休みが必要だろう。
毎日のお妃教育をやめさせることは出来ないが、今までのように詰め込むような講義にはならないだろうと思う。
そうすれば余裕が出てきて、私との時間も増えるだろう。

―――何より、夕鈴ともっと楽しく過ごしたい。
せっかく一緒に居るのだから。



――――そうして夕鈴の骨休め時間兼二人の時間が確保出来たと思った黎翔だったが、
夕鈴が
「過労で倒れるなんて!体力をつけなくちゃ!」
と決意し、また他の理由もあって鍛錬を申し出るのは――――

―――――まだ知らない未来の話である。

――――――――――――――――――――

ちょっと途中から迷走し始めて「最後どうしよう!?」となったんですが、やっぱり陛下は陛下。夕鈴は夕鈴みたいな流れが捨てきれずこのようになりました。
最後は強引に捩じ伏せました。終わりが見えなかったので。

これが「兎の秘密」にも一枚絡んできます。
大本は刺客さんが原因ですけど。

これを読んでから、「兎の秘密」を読むと、また別の面白さを発見できるかもしれません←という宣伝

…前後関係が怪しいとか、時系列とか、今確認したら穴だらけな気もしますが、大目に見て下さいませ(^_^;)


次回予告↓

夕鈴が白陽国に来た時からお世話になっている侍女さんたち。
彼女たちが、普段夕鈴をどう思っているのか―――?

次回!
花への視線
お楽しみに!

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さきと申します。
「狼陛下の花嫁」の二次小説を書いています。
楽しんでいただけたらと思います。

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